E-BOMBERのアホアホブログ

アホなことであろうが何であろうが、わしは書きたいことを書く。ガンバレ○神タ○ガース!

2012-01-01から1年間の記事一覧

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(37)

中国や韓国で行われとる「歴史教育」なるものはおよそ教育とはちごて、非科学的な洗脳と思われる。わが国はこれら野蛮国みたいなことしやんと、文明国らしく事実に基づく人文科学の教育をちゃんと行いたい。せやのに、教科書がこのテイタラクではそれは期待…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(36)

日本はやっと立憲君主制国家に進化してんけど、国の制度にはまだまだ問題があった。 一つには帝国議会選挙の投票権の範囲の狭さである。直接国税15円以上を納める25歳以上の男子では、民意を十分に汲み上げることなど不可能やったろう。ところで、この直…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(35)

「明治14年の政変で大隈は政界から追放されたが、政府は国会開設は不可避とした」ちゅう行も、歴史の初学者には俄に納得でけんやろう。これは、開拓使官有物払下げ事件は世間の憤激を買うて、政府もそれを無視でけんかったからや。輿論から超然としてたは…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(34)

「戦争に勝つのに軍事力なんかいらん。核のボタン押すだけでしまいや」ちゅう発言は小学生までで卒業すべきである。核は敵国の国土をその住民もろとも灰にすんのには有効やけど、経済植民政策を有効に機能さすのんには、他国民を如何に有効に用いるかがその…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(33)

日本が領土などの主権についてようやっと認識するようなったんは維新後からやった。醒めるのが遅すぎやが、昨今の領土を巡る外交の混乱を見とったら、まだまだ醒め切ってへんのと違うか。 樺太・千島交換条約によって、千島全島の領有権が我が国に帰属するこ…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(32)

水戸さんが印籠見したら悪代官らが土下座して「へへーっ」ちゅうのんを外国人は理解でけんらしい。「あの印籠から放射能でも出てるのか」て聞いたときは大笑いしたが、戊辰戦争で錦旗出動には佐幕側が途端に戦意喪失したちゅうのんはこれと一緒で、日本人は…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(31)

幕末・維新となると、西郷隆盛の美化が定番やけど、案の定ここでもそれが平気で行われとるんがガマンならん。鹿児島人がしばきに来るんを覚悟しつつ、西郷を扱き下ろす作業を始める。 西郷が戊辰戦争で勝利を収めることでけたんは、その緖戦で薩摩藩邸に集結…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(30)

近現代史の批判は近世史以前のそれよりも難しい。せやけど、歴史は近現代史が肝やねんから、心してこの問題教科書の批判を続けたい思う。 幕末の閣臣で維新後に刑死した小栗上野介忠順は「江戸幕府は『何とかなるだろう』と言い合っているうちに倒れた」と語…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(29)

歴史は過去の成功と失敗とから教訓を得ることが目的で、この教科書にはその意識が大いに欠けとるんが最大の問題であると最初に書いたが、それは幕末史にも大いに発揮されてて困ったモンや。 黒船来航はこれまで潜んでた幕藩体制の矛盾が一気に吹き出す契機に…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(28)

今年の8月はえらい暑かった。まるで、夏みたいやったのう(月亭可朝調)。 さて、歴史ちゅうのは言うまでもなしに他の学問への入口やのに、この教科書ではそれについての意識が極めて低調である。 「歴史絵巻~近代1~」で、「朝鮮半島は、日本の生命線と言…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(27)

相変わらずうんこ暑い(中島らも調)、いやクソ暑い大阪でブログ書くんは辛いが、やり始めたからには現代史のしまいまで行くど。これはもう意地や。 安藤昌益の説いた農本主義についてさえもその論評を避けとる教科書て何やねん。先史時代であんだけ断定的な…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(26)

昭和後期の高度経済成長時代をホーホーの親父福田赳夫が「昭和元禄」と言うてたらしいが、一部の識者から、「元禄」とちごて「文化・文政」やろうちゅうツッコミが入った。どっちゃも江戸(東京)中心の文化やったし、大衆文化が主役やった点でも共通点があ…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(25)

この連載ももう25回目け。まだ半分も行ってへんちゅうことは、50回超えは覚悟しとかんとあかんか。 天満与力大塩中斎の乱は、彼が幕臣やったことちゅうよりも、彼が有名な陽明学者やったことの方がむしろ影響が大きかったんと違うかなあ?生田万も国学者平田…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(24)

江戸時代は日本史にとって非常に重要な時期であると書いたが、それは農業政策の失敗をはじめとした、失政が繰り返されたちゅう点でもそうである。現代日本の外交・国防もお粗末極まりないが、その源流はどんだけ新しくとも江戸期にまで遡れるやろう。 露使節…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(23)

田沼時代がようやっと終わって、白河楽翁定信の登場である。彼の主導した寛政の改革は時代に逆行したとあるが、それを具体的に書いてやらんと歴史の初学者には理解できまい。中学用の歴史教科書には、高校のそれ以上に紙数を割くぐらいでなかったらあかん。 …

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(22)

この教科書では、武士は「武士道」を以て自らを律しとったなんて書いとるが、少なくとも一部の武士には、武士道の微塵もあらへんかったことが、過去に読んだ「日本の美しい侍」(中山義秀)から窺える。 田沼時代のことやが、江戸城西丸書院番頭(若年寄配下…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(21)

わしは近頃○神も政治も見向きもせんとこの問題教科書にへばりついとるが、そんだけ歴史教育には問題があるちゅうことを改めて実感でける。 果てさて、吉宗公とか鷹山公みたいに、国家の財政を立て直すことが名君の条件みたいな扱いやが、ホンマにそんな単純…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(20)

ここまで書いて来て、数少ない読者の皆さんにも、この教科書の問題は単なる叙述の荒っぽさだけやなしに、中学生に真実を教えんことにあり、その罪深さは十分伝わったやろうと思う。例えそれが目ェ背けたなるえげつない真実であったとしてもそれを受け止めて…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(19)

理想的な教科書とは、教師の質のバラつきの問題を吸収して、誰が教えても教育の結果に大きな差がつかんようにしたモンやないかて思われるんやが、この教科書にもそんな効能は期待でけんようやの。 江戸期は、次代の飛躍のための準備期間としての意義は大いに…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(18)

歴史の教科書批判は慎重にしやんと、わし自身がアホの拡大再生産に荷担してまうことを恐れつつ、18回目の連載記事を書くことにする。 「農業の発達」の項目の新田開発を見てて思い出したんが「堺」である。この教科書にも堺のことがよう出てくるが、わしの狭…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(17)

わしゃいつもアホなことばっか考えてアホなブログ書いとるぐらいやさかい、何時もほぼ例外なしにエタノールミドルドープ状態で書いとんねん。でも、マジなブログ書いとるときにこれでは、教科書の間違いを正すべきが、こっちが間違い書いてまう危険がある。…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(16)

江戸時代は、維新後に一気に近代国家として離陸するのに成功する条件を整えた、日本史上極めて重要な時代やから、それが中学生にちゃんと伝わるような作りを心がけやんといかんのだが、どうもそれがうまいこといってへんみたいやな。 近代産業における生産の…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(15)

15回目でようやっと江戸時代であるが、まだ半分も行ってへん。終わらすまで一体何回書かんとあかんのやろか。 江戸幕府の職制表が分かりにくいのう。こんな書き方では、寺社奉行や京都所司代・大坂城代が将軍直属やちゅうことがはっきりせんし、若年寄配下も…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(14)

この教科書の決定的にあかんとこの一つは、歴史を好きにさそうとする工夫が足らんことである。織田信長の略伝を3・4ページ費やしてでも書くぐらい思い切った構成がなかったら、教科書しか読まん生徒に何も伝わらんど。誰もが日本史の副読本に目ェ通す訳やあ…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(13)

このシリーズも既に13回目を数える。一体どんだけ素人にツッコまれる教科書やねんこれは。 「宣教師の見た日本」なるコラムを、「布教の成功を予感したのではないか」と締めくくっとるのはどないかて思うで。日本は世界を代表するキリスト教布教失敗地域やち…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(12)

この「新しい日本の歴史」以外の中学歴史教科書の殆どは、この教科書よりも遥かに不出来である可能性もあらへんことはナイやろう。せやけど、教科書は完璧でなかったらあかんさかい、相対評価の対象にはならん。やから、あかんとこがあったらそれを指摘する…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(11)

このシリーズはもちろん「新しい日本の歴史」なる不当に高い評価を得とる中学歴史教科書を貶めることを目的としてぶっ書いとるんやが、評価すべきとこは評価せんと不公平や。戦国大名が分国法を定めたことによって、産業の基盤を整備するための治山・治水に…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(10)

戦史は歴史の重要なファクターや。それは、日本が戦争しやんとあかんようなった場合、どないして勝つかのヒントがそこにあるからやがな。せやさかい、戦史をちゃんと教えとかんと、国は滅ぶ。戦はなるべくしたないが、平和主義ちゅうか厭戦主義に陥った国も…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(9)

ともかくこの教科書には、しょうもないコラムが多過ぎていかん。全部がそうとは言わんが、相変わらず歴史を観念的にしか見せたないかのような平板な文章でしかないんである。もっと歴史のダイナミズムを感じさせるコラム書けよ。 相変わらずこの教科書の叙述…

「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(8)

わしらが小中高生やった頃の歴史教科書は、唯物史観に基づいた作りになっとって、教科書を読んでも砂を噛むかのような味気なさしかあらへんかった。かっちゅうて、司馬遷の「史記」みたいに歴史は全て人物の営為によるモンやちゅう訳でもないやろし、理想的…