E-BOMBERのアホアホブログ

アホなことであろうが何であろうが、わしは書きたいことを書く。ガンバレ○神タ○ガース!

電気屋

わしの電子工学用語集(95)

アンテナやってたくせに、文献調べたら初見のアンテナ用語がわんさか出て来て、内心忸怩たる思いがある。せやけど、わしにはまだまだ伸びる余地があるんやと前向きに捉えることにして、ブログに用語集を書き続けることにする。 アンテナレンズ antenna lens …

わしの電子工学用語集(94)

半導体業界は曲り角を曲がった局面にあるて見られる。その理由の一つには集積度向上の限界が見えてきたこと、一つには集積度向上による性能向上の限界が見えてきたことがある。 集積度が上がるとデバイスの速度向上や消費電力の低減などのメリットがある一方…

わしの電子工学用語集(93)

今回は、顕微鏡とアンテナと電算機の用語や。電子工学は範囲が広なり過ぎた感があるんで、一部の大学で既にある「電子物性工学科」「計算機科学科」とかをもっと増やしてもエエんちゃうか?ほんでその一方で、広範囲で学際領域をも扱える「電気電子工学科」…

わしの電子工学用語集(92)

今や音楽はCD買うて聴くモンちごて、ダウンロードして聴くモンなったある。せやけど、じじばばの皆様の間ではまだまだカセットテープの人気が根強い。 それに、磁気テープは単位面積及び単位体積当たりの記憶容量がHDDや半導体メモリの類を遥かに上回るんで…

わしの電子工学用語集(91)

図書館行ってハンドブックとか色んな文献見てると、次々と用語の遺漏がめっかるな。「あ」の項目だけで100を優に超えそうな勢いで、わしが冥土に引っ越すまでに終われるかどうか分からんようなって来たわい。 アナライザ analyzer ①セットアナライザのこと。…

わしの電子工学用語集(90)

今回のアドミタンス行列はわしは「Yパラメータ」で習た記憶があるけども、アドミタンス行列の方が理解しやすいと考えたんでそれを見出しに採用する。 アドミタンス行列 admittance matrix 回路網理論における二端子対回路(四端子回路網)において、各端子対…

わしの電子工学用語集(89)

今回の「アンテナ温度」は説明文を書くための資料集めに難儀した。元々が電波天文学用語なんで、あんまし実用的な用語と違うかったことが原因なんやなかろうか。 アンテナ温度 antenna temperature 電波天文学や宇宙通信工学で用いる、アンテナの指向特性や…

わしの電子工学用語集(88)

電算機ちゅうのは冷徹に計算すんのが仕事なんで、その用語の説明も無機的ちゅうか平板になりがちや。せやさかいなおのこと、分かりやすい文章で説明する必要があるて言える。 アンダーフロー underflow 電子計算機による数値計算の途上において、表示可能な…

わしの電子工学用語集(87)

大学にもよるが、電子で半導体材料物性系の院生なると、量子工学(光学)の受講が推奨される。ここでいわゆるブラ‐ケット(ディラック)記法が出て来よるが、これまた受講生の頭を混乱さす。生成‐消滅演算子だけでも頭痛の種やのに、ここで大半の学生が嫌ん…

わしの電子工学用語集(86)

物性物理学は電子工学の基礎として電磁気学に次ぐぐらい重要なんやけども、世間に出回ったある用語辞典の類では割愛されてることが多いみたいや。このアンダーソン局在かてせや。 アンダーソン局在 Anderson localization 電子物性論において、結晶などに見…

わしの電子工学用語集(85)

大学の学部で電磁気学の授業を受け始めると、そこで扱う数学が高校までで習て来た数学と式の取り扱いがえらい違うて戸惑うことになる。関数は1変数から多変数になるし、偏微分演算子∇(ナブラ)や∆(ラプラシアン)が出て来て、初っ端から苦戦を強いられる…

わしの電子工学用語集(84)

電解コンデンサは電子回路にほぼ不可欠な素子で、その大半はアルミ電解コンデンサやな。 アルミ電解コンデンサ aluminum electrolytic capacitor 電解コンデンサの一種。一方の電極となるアルミニウム箔の表面に電解酸化処理法などにより酸化アルミニウム絶…

わしの電子工学用語集(83)

民生用のレーザの主流は何ちゅうても半導体レーザやけども、実験用のレーザはまだガスレーザが主役やろう。光計測システムの光軸調整用のヘリウム‐ネオンレーザは温度制御とかで発振周波数を安定化さした半導体レーザで代替が効くけども、高出力が必要な励起…

わしの電子工学用語集(82)

アルカリ金属よりもひとつ分かりにくいんがアルカリ土類金属やな。アルカリ金属はアルカリマンガン乾電池が普及したあるから結構身近に感じられるけども、電子の分野でマグネシウムやカルシウムの類がどない利用されとるんやろか? アルカリ土類金属元素 alk…

わしの電子工学用語集(81)

半導体材料がなかったら現今の電子工学が成り立たんことは当然として、金属材料がなかったら電子どころか電気系の学問全体が成り立たん。導電材料があるからこそ電気・電子回路が組めるねんからの。 でも導電材料言うたら銅・銀・アルミやな。アルカリ金属は…

わしの電子工学用語集(80)

真空ポンプは所望の到達真空度の他に、真空の質・排気速度・装置の規模・振動の大小とかによって使い分けられる。今回の項目の油拡散ポンプにも適切な用途がありそうや。 油拡散ポンプ oil diffusion pump 真空ポンプの一種である拡散ポンプの代表例。到達真…

わしの電子工学用語集(79)

真空工学は電子工学の一部門なんで、機械デバイスである真空ポンプも電子用語として扱う。半導体や電子材料は真空プロセスでもって作製されることが多いし、電子実験でも真空引きが必要な場合がある。一番代表的なんが今回のロータリーポンプやな。 油回転ポ…

わしの電子工学用語集(77)

吸収スペクトルは、物質構造解析や物質分析に用いられる。せやさかい、その基礎吸収スペクトルのデータを持っとくと、研究に何かと役立つ。 アーバック則 Urbach rule 物性物理学における経験法則の一。絶縁体に電磁波や放射線の波長(エネルギー E)を変化…

わしの電子工学用語集(76)

天文学は選ばれし人材が研究するちゅう観念がわしら理系人間にはある。でも、わしの行ってた大学はそないカシコなかったけども電波天文学の研究室あった。わしも少しは考えんでもなかったけども、中部山岳地帯の人里離れたさぶいとこに長期滞在しやんとあか…

わしの電子工学用語集(75)

用語集を作成するときにようやるんは、同じ項目がダブるこっちゃ。複数の執筆者に競作さしてエエ方取ることもあるやろうが、同一人物でそれをやると少々恰好がつかんようなる。まあそれもエエ方選ぶだけやけどな。 はて、圧電半導体書いたやろか? 圧電半導…

わしの電子工学用語集(74)

電気屋の中でも、特に音響屋は機械回路を扱うんで、機械のことを少しはしっとかんと仕事にならん。音響工学にはあんまし関係ないが、その電気系と機械系とのインターフェースの一種に圧電アクチュエータがある。 圧電アクチュエータ piezoelectric actuator …

わしの電子工学用語集(73)

半導体であれ金属であれ、電流流して磁場かけたら何らかの現象が起こることがようある。今回のアズベル‐カーナー効果もそれや。 アズベル‐カーナー効果 Azbel-Karner effect 金属表面に平行な磁場 を、それに垂直なマイクロ波電場をそれぞれ印加した場合に現…

わしの電子工学用語集(72)

半導体デバイスは急速に発展したけども、大電力をこなすにはあんまし向いてへん問題がある。せやさかい、まだまだ電子管が必要やねんな。 半導体と電子管を一緒にした「真空ナノエレクトロニクス」なる分野では、FEDなどの新しい技術的な試みがあるけども、…

わしの電子工学用語集(71)

ようでけたカセットデッキは人間の可聴周波数帯域のほぼ全域をカバーでけるさかい、今でもカセットテープはそれなりに需要がある。せやけど、テープとヘッドのアジマス(垂直性)が狂たら高域の再生がでけんようなる。過去のオーディオメーカーのナカミチの…

わしの電子工学用語集(70)

黎明期の電子工学は真空管を主に扱う学問やけども、その一方で鉱石検波器のように物質を扱う側面もあった。でもそれは単なる脇役で、物質を扱うようになったんはベル研でトランジスタが発明されてからや。 その後に半導体や強磁性体・強誘電体などの材料を扱…

わしの電子工学用語集(69)

ロバート・ゲラー東大院教授(地震学)は、「地震予知はできまふぇん」と何十年も前から言い続け、その言説は東日本の地震揺ってからようやっと傾聴されるようなった感がある。ゲラーのおっさんによると、東海・東南海・南海地震周期説は日本ローカルの話で…

わしの電子工学用語集(68)

現在の電子デバイスは多数キャリアを扱うモノポーラデバイスが主流で、これは高速化や低消費電力化のためにも当然の流れや。そんでのうても、少数キャリアには再結合寿命があるし、バイポーラトランジスタのベース領域に注入される少数キャリアは、拡散せな…

わしの電子工学用語集(67)

電子工学は、素粒子(主に電子)のエネルギー粒子としての性質を利用することで発展したけども、江崎玲於奈らがトンネルダイオードを開発した辺りからこっち、波動としての性質をも利用するようなった。物質を数十ナノメートルと電子のド・ブロイ波長と同程…

わしの電子工学用語集(66)

これから暫く、「あ」の項目の補遺が続く。それは当初、一般的な用語と水準の高い用語とを分離しようて考えとったからやけども、広くしられてる用語でも結構高度な内容の記述があるんで無意味やと思たからやめにすることにしてんや。 ここからは量子論とか頭…

わしの電子工学用語集(65)

電流には荷電粒子が移動する伝導電流と、見かけ上荷電粒子が流れたんと一緒の変位電流がある。今回のアンペール‐マクスウェルの法則は、前項のアンペールの法則が伝導電流だけやったのに対して、変位電流の項が加わった形やな。 アンペール‐マクスウェルの法…