E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの電子工学用語集(83)

民生用のレーザの主流は何ちゅうても半導体レーザやけども、実験用のレーザはまだガスレーザが主役やろう。光計測システムの光軸調整用のヘリウム‐ネオンレーザは温度制御とかで発振周波数を安定化さした半導体レーザで代替が効くけども、高出力が必要な励起光ではガスレーザでないとあかんのやなかろうか。

 

アルゴンイオンレーザ

 

→アルゴンレーザ

 

アルゴンレーザ

 

argon laser

 

レーザ媒質にイオン化したアルゴンを用いた気体レーザの一種。可視光領域の 1092nm から紫外領域の 262nm まで多くの発光スペクトルを有する。蛍光分析・ラマン分光など各種光計測システムや印刷・医療など各分野で広く用いられる。

 

→レーザ

 

〔詳説〕アルゴン気体を溶融石英製の放電管に封入し、これに放電用の電極とファブリ‐ペロー共振器を形成するブルースタ窓を取り付けた構造である。発熱量が多いので、高出力連続発振用には水冷システムを装備するが、低出力パルス発振用の機種には空冷式もある。

 

→ファブリ‐ペロー共振器

 

レーザ媒質は、数百ボルトの直流電圧でアルゴン気体内部で放電を起こさせ、それにより発生した電子のアルゴン原子との衝突電離によって生じる 1-3 価のアルゴンイオンである。さらに放電を続けるとこれらイオンが高い準位に励起され、この状態でさらに低い準位に遷移する際にレーザ光が放出される。

 

光強度の高いスペクトルは可視領域に集中し、4p → 4d 準位間遷移により放出される 488nm と 514.5nm の発光線が特に強いので、特にこの二つの発振波長が選ばれる場合が多い。これらの発光線は水に吸収されにくい一方で血色素に吸収されやすいため、レーザメスに利用されている。

 

(本文ここまで)

 

わしは半導体ナノ構造の光物性を調べる目的で、フォトルミネセンスの実験にこのアルゴンレーザをつこてたことがある。日亜の中村さんのノーベル賞受賞で有名な GaN 系半導体の研究グループは、488 や 5145 のアルゴンレーザでは励起でけんので、発振波長の短い He-Cd レーザで叩いてたな。