E-BOMBERのアホアホブログ

アホなことであろうが何であろうが、わしは書きたいことを書く。ガンバレ○神タ○ガース!

わしの電子工学用語集(79)

真空工学は電子工学の一部門なんで、機械デバイスである真空ポンプも電子用語として扱う。半導体電子材料は真空プロセスでもって作製されることが多いし、電子実験でも真空引きが必要な場合がある。一番代表的なんが今回のロータリーポンプやな。

 

油回転ポンプ

 

rotary pump / oil-sealed vacuum pump

 

真空ポンプの一種。ロータリーポンプとも。円筒内部で回転翼や円柱状カムなどを回転させ、気体を圧縮排気する。円筒の気密と潤滑の目的で油を用いることからこの名がある。安価で排気速度が高く、低真空システムの他に大気圧からの排気(高真空・超高真空システムの粗引き)や、高真空・超高真空用ポンプの背圧維持のためのバックポンプとして用いられる。

 

〔詳説〕円筒内部にバネを挟んで装着した回転翼を用いた回転翼(ゲーデ)ポンプは、到達真空度 1mPa 程度で、小型にできることから最も広く用いられている。円筒内で円柱形状のカムを転がすことで排気するカム形回転(センコ)ポンプは中型で、到達真空度は 1-10mPa である。大型の揺動ピストン型(キニー)ポンプは横穴を開けた筒をつけた揺動ピストンを回転させて排気を行う。真空度は 10mPa 程度で、振動が大きい。

 

潤滑に油を用いるために、得られた真空には油の蒸気(オイルミスト)が含まれ、真空の質はあまり良くない。そこで、ポンプ本体と真空容器との間に油分を除くフィルタとしてオイルミストトラップを装着するなどの対策が必要である。また、排気にも油分が含まれるためトラップが不可欠である。補助ポンプとしてメカニカルブースタポンプなどを用いることがある。

 

(本文ここまで)

 

ロータリーポンプは停止する時にリークが絶対必要で、これを忘れると油が真空容器に逆流してえらいことなる。わしもこれを一二度やらかして周りに迷惑かけたことがあった。近頃はオイルフリーのロータリーポンプもあるみたいやけども、シーリングの問題で到達真空度は低そうやな。