E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの電子工学用語集(87)

大学にもよるが、電子で半導体材料物性系の院生なると、量子工学(光学)の受講が推奨される。ここでいわゆるブラ‐ケット(ディラック)記法が出て来よるが、これまた受講生の頭を混乱さす。生成‐消滅演算子だけでも頭痛の種やのに、ここで大半の学生が嫌んなる。

 

アンダーソンの直交定理

 

Anderson orthogonality theorem

 

物性物理学上の定理の一。1967年に P. W. Anderson は、金属中に荷電粒子を含んだ不純物を導入すると、それに起因した摂動ポテンシャルが発生することにより、導入する前後の電子の基底状態は互いに直交することを証明した。遮蔽効果とともに、金属中の荷電粒子の運動に大きな影響を及ぼす。

 

→摂動・遮蔽効果・波動関数

 

〔補説〕なお、この定理は厳密には金属中に摂動ポテンシャルが導入されてから十分時間が経過した後に成り立つ。このことから、より一般的に「縮退したフェルミ粒子系に不純物ポテンシャルを導入し、十分な時間が経過した後には、当該ポテンシャルが作用する近傍のフェルミ粒子の波動関数と、それが作用しない別の場所のフェルミ粒子の波動関数は、互いに直交する」と記述できる。

 

→縮退・フェルミ粒子

 

(本文ここまで)

 

この定理をより詳細に説明するためにはディラック記法を用いた数式を示す必要があるけども、それを分かりやすうにやろうとすると文章量が厖大になってまうし、それよりも何よりも深刻な問題として、わしの頭脳が理解でける範囲を超えてまうんでそれはやめにすることにした。

 

ただ、「物理学辞典」(培風館)の「不純物原子の周辺に局在した伝導電子の数が異なる2つの基底状態は直交する」ちゅう、意味不明な文章よりかはマシにしたつもりや。こんな文章読んで分かるんは、既に直交定理を理解したある金属電子物性の研究者だけやろう。初学者が読んでも分からん文章しか載してへん辞典に何の意味があるねんアホ。