E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの鉄道事情大研究・とさでん交通

 土佐の高知のシンボルの一つである「はりまや橋」を中心に四方に走る市内電車言うたら「土佐電気鉄道」やったが、ここもご多聞に漏れず人口減少やモータリゼーション発達の波には抗えんかったようで、2014年には系列の土佐電ドリームサービスなどと共に経営再建され、鉄道・路線バス・高速バスなどを運営する「とさでん交通」として再生された。

 

 せやけど、幹線である「いの線」が土讃線にほぼ並行したあるなど経営環境は依然として厳しく、何らかの改良・改善が必要なことには変わりない。これが土佐市を経由して須崎に向かう路線があったらもう少し違う経緯を辿ったかもしれんことが惜しまれるが、最早とさでん交通には新規路線を敷設するだけの財力はあれへんやろうし、今となってはどもならん。

 

 さはさりながら、皮肉にも少子高齢化の進行によって路面電車が見直されるご時世であるから、既存路線の存続への取り組みは続けやんとあかん。やっぱし路面電車言うてもある程度は速う走らんと乗ってくれんので、高速化は必要やろう。高速化すると消費エネルギー量が増えるんで環境に悪いちゅう反論が聞こえてきそうやが、曽根悟・東大名誉教授(電気鉄道工学)は「列車が遅いと結果としてクルマなど他のもっと環境に悪い乗り物に乗り換えられてしまう」と説く。せやさかい、若干のエネルギー消費増加があっても鉄道が速うに走った方が結果として省エネになるちゅう訳やな。

 

 ちゅうことで、とさでんも高速化を考えようやないか。幸いにして、いの線鏡川橋以西の区間以外では割合に線形がエエんで、後は軌道強化して100型(ハートラム)のような軽快電車をその設計最高速度 (60km/h) で走らしたら、各停運転でもそれなりに表定速度を上げれるやろう。これがまあ当面の対策やな。

 

 でけたら後免町ー伊野間に毎時1本程度の「急行」を設定したい。せやけどそれをやるにはどこぞに待避線が必要になるんやけども、特に高知市内にはそれが設置でけるような空間的なゆとりがあらへん。せやさかい、急行運転は中期的な課題やろうな。待避線敷設は都市再開発事業と一体化してやるしかあれへんのと違うかな。

 

 ほんでから、鏡川橋以西の区間は単線やけど、線形が悪い上に道幅が狭いんで、列車のスピードが上げれんばかりか乗降時にクルマがすぐそばを通るんでめっちゃ危険である。それに、全線に亘って「第4種踏切」がズラリと並んでるんはある意味壮観やけどもこれもまたあむない。路地への出入りばかりかそれこそ個人宅の駐車場前にまで踏切があるんで、突然の車両横切りがあって危険なことこの上ない。これもやっぱし都市再開発を待つしかナイんやろうが、恐らくはそんなん言うてる間に過疎化が進行してまうやろう。さりとて地下路線化する訳にも行かんし、これはもう一部区間をR33経由に変更するしか策がなさそうやで。この区間のR33には中央分離帯があるんで、ひょっとすると曙町附近まで複線化もでけるかもしれん。まあこれも中期的な課題ぐらいにはなるやろな。

 

 さらに長期的課題としては、京浜急行みたいに軌道線から鉄道路線へ進化さすことやな(桟橋線は軌道のまま)。とさでんは線形が概ねエエし、しかもとさでん通りは道幅もままあるし、現行線路で運転を続けながらの立体化も不可能やあらへん。立体化したらかなり高速化でけて、土讃線よりも速うて便利になる可能性はある。ただ、沿線人口の集積が京浜間みたいに多いことナイんで、電車または気動車の単行運転になるやろな。でもの、気動車やったら土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線に乗り入れでけるし、急行運転かて可能になるし、高知のモビリティがかなり向上するで。まずは単線高架化を目指し、そこに急行を走らすとかな。

 

 高松の「ことでん」は経営の失敗で苦境に陥ってんけども、それだけに再建はそない難しいこととは違う。それに対して「とさでん」は自然と経営難になってしもただけに、抜本的な策を講じんことには再建は不可能や。それはかなりの荒療治を伴うモンで、沿線住民の協力も不可欠や。旅客鉄道路線は沿線住民のためのモンなんやさかい、住民が積極的に関わらんことにはとさでんの夜明けは遠いやろう。(しまい)

 

 次回は土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の予定や。