E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの鉄道事情大研究・木次線

 もしわしが誰かから「木次線をこのまま存続でけるか」と訊かれたら即座に「ムリや」て答える。国鉄再建法は決して感心でける法律やなかったけども、それに基づく第二次特定地方交通線の条件に当てはまる路線を、しかも並行道路の未整備で廃止を免れた路線を道路整備完了後もそのまま存続させるとは無理筋にも程がある。

 

 せやけど、一度廃線になってしもた路線が再度入用になったからてその復活はおいそれとは行かん。今後の技術革新によっては新幹線並みの速度で列車が走る路線に大化けする可能性もゼロとは違うやろう。この木次線芸備線とともに松江ー広島間を最短に近い距離で結ぶ陰陽連絡線を形成しとるんやさかい、ローカル線としてだけ存続さすんやなしに、狭軌新幹線として残す方向があるにはある。

 

 ただ、木次線にはその名物にもなったある出雲坂根の3段スイッチバックがあって、この解消が技術的に難しいさかいどないもならんちゅうことらしい。果たしてせやろか?

 

 確かに蒸気運転時代やったら、あの区間は3段スイッチバックでなかったらあかんかった思うで。せやけど今はVVVFインバータ制御とか車輪とレールの粘着力を向上さす技術があんねんさかい、それこそ50‰(5%)以下の坂やったら現代の技術でどないかなるやろう。国道314号は当該区間を2重ループ(奥出雲おろちループ)にしてるが、木次線ループ線にしたらでや?国内鉄道初の2重ループ線は名物なるで。最悪の場合、出雲坂根三井野原の2駅を廃止じて長大トンネルで抜けてまう手ェもあるが、駅が廃止されるでは路線存続の意味が半減してまう。この2駅は木次線の顔でもあるんやからな。

 

 木次線の運転最高速度は75km/hと国鉄線路等級の丙線以下の扱いやけれども、八川以北は一部区間を除けて線形もまあまあ良好で、線路専用版DMV(デュアルモードビークル)をそのまま走らすには危険でも、木次線に合わした仕様にしたらそこそこ走るんやなかろうか?すなわち、嘗てのF1マシン宜しくアクティブサスペンション(能動ばね)とトラクションコントロール(粘着力制御)システムに加え、ウイングもつけて曲線区間はウイングを立ててダウンフォース(車体を線路に押し付ける力)を稼いで曲線通過を安定さして、直線区間はウイングを収納することでダウンフォースを削ってトップスピードまで引っ張るねんやんけ。

 

 とは言うたものの、断面輸送量が1日数人のレベルの区間を維持するだけでもJR西の負担は大きいんで、上に書いたような最新技術を投入するだけの意味は甚だ希薄としか言いようがあれへんのだわ。

 

 せやさかい、現実的な対応策としては、出雲横田ー備後落合間はひとまず廃線にするけども、営業キロ設定は残す。ほんで、廃線区間にはJR西直営の連絡乗合タクシー(ワンボックス車がエエかの)を運転(出雲横田ー備後落合間乗客ゼロの場合は運休。乗車希望者は駅インターホンで通知する)して、通しの運賃で乗れるようにする。八川には名物の出雲そば屋があるねんさかい、そば屋利用客にすぐにそばを供食でけるようにタクシー乗車時に予約してもらい、停留所前でチャチャっと食えるようにしとくねん。ほんで、出雲坂根の駅跡にも入れるようにして、これまた名物の「出雲坂根の水」を汲んでもらうために停車すんねん。

 

 その一方で、木次線宍道出雲横田間はある程度の高速運転が可能になるようにする。地上設備を更新することは現実的とは違うが、徐々にでエエから踏切退治を行って線路専用DMVを投入して運転経費節減と速度向上とを図るねん。ほんでまあ、消極策ではあるが、そないしてる間に廃線区間を安価で高速に走れさせれるような技術の発展を待つしかあらへん思うど。

 

 鉄道はある程度長い距離を走ることによって収益が可能になり、しかもそれがネットワークを形成したあればより多くの人に利用してもらえるようなる。乗客が激減した盲腸線廃線はしゃあないが、連絡線の廃線はネットワークを破壊してまうさかい、盲腸線の廃止よりも慎重にせなあかんやろう。ただ、三江線の廃止は残念やったが、これは全通さすべき路線とは違うかった。それやったら岩日線(錦川鉄道)を全通さした方がまだ良かったし、広島ー江津間に路線を造る手ェもあった。そうは言うてももうそんなんにかけれるゼニはあれへんのやさかい、ある路線でどないかせんとあかんやろう。(しまい)

 

 次回からは東海編に入る。まずは東海道線JR東海区間から始めるか。