半導体デバイスちゅうのは、実は結構その性能を示すスペックがあやふやなモンである。こんなことは実際にデバイスを扱ったことのある人やったら当たり前のこっちゃけど、せやさかいに、それを誤魔化すちゅうかその影響を抑制するための仕掛けが必要なんやな。
安定抵抗
ballast resistance
トランジスタ増幅回路の利得変動を抑制する目的で、エミッタ接地回路のエミッタと負電源の間に挿入される抵抗器。
[詳説]トランジスタはその非線形特性を増幅に利用するデバイスなので、元来信号ひずみが発生しやすい。また、その諸特性には温度依存性があり、増幅率の温度変化による変動が著しい。
→温度補償回路
エミッタ接地回路のエミッタと負電源の間に抵抗器RFを挿入すると、正電源とコレクタの間の負荷抵抗RLとともに負帰還回路が形成される。その帰還率Hはエミッタ接地電流増幅率をβとすると、
H={(1+β)RF/βRL}
で与えられるが、一般にβ⋙1であるから
H≃RF/RL
と近似できる。また、負帰還増幅回路の利得Gはエミッタ接地回路の増幅率をAとすると、
G=-A/(1+AH)
であるが、一般にAH⋙1であることから、
G≃-1/H=-RL/RF
となり、GはAやβにほぼ無関係に決まる。すなわち、この増幅器はAやβが不安定であってもGの変動にはあまり寄与しなくなり、ひずみも抑制される。
→負帰還
(本文ここまで)
せやから、パソコン使い過ぎたりしてハングアップすることは今でもたまにあるけども、それはパソコンがトランジスタをべらぼうな数つこてるさかいしゃあない話なんやな。