E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの電子工学用語集(54)

アンテナちゅうやつは、普通の電子技術者でもなかなか理解しづらいモノらしい。その理由として考えれるんは、その理論がやたら難解で、しかも教える方もそれを分かりやすうに教えにくいからやろう。

 

アンテナ

 

antenna (-s /-e)

 

空中線とも。伝送線路(フィーダー線・同軸ケーブル・導波管など)を流れる高周波電流を自由空間を伝搬する電磁波に変換し、またはその逆の変換を行う可逆な回路素子。長波からSHF帯までの各周波数帯域でそれぞれの帯域専用のアンテナがあり、形状的には線状アンテナ(ダイポールアンテナ八木・宇田アンテナなど)と立体アンテナ(ホーンアンテナ・パラボラアンテナ)などに分類される。また、放送用途などの無指向性アンテナや、無線通信用や受信用途の指向性アンテナの分類もある。

 

[補説]シャノン・ウィーバーの情報モデルに基づいて、自由空間を伝搬して情報を伝送する電磁波と送受信機との間の一種のエネルギー変換器と説明されることがある。しかし厳密には、同軸ケーブルや導波管などを伝搬する高周波電流の正体は電磁波であるから、電磁波の姿態(モード)変換器というのがより正しい表現であろう。

 

→シャノン・ウィーバーの情報モデル

 

[詳説]アンテナは電磁波のマクスウェル方程式に基づく振る舞いを利用した素子であるが、回路理論によれば、入力(送受信機)側から見た有限値のインピーダンス(入力インピーダンスZin)と出力(自由空間)側に有限値のインピーダンス(放射インピーダンスZr)を持つ二端子対回路として表現できる。これをより簡易化した等価回路として、高周波電源VRと直列にZinとZrが接続された閉回路がある。ここに、VRは送信アンテナにあっては送信機からの給電電圧で、受信アンテナにあっては受信電圧である。この閉回路において、送信電力は放射インピーダンスの消費電力が、受信電力は入力インピーダンスの消費電力がそれぞれ相当する。このため、ZinとZrとが互いに複素共役の関係にある場合に送信(受信)電力は最高値となり、その値は給電電力の半分の値である。以上のことから、アンテナは給電電力の高々半分の電力しか有効に利用できず、また送信アンテナと受信アンテナは完全に可逆であることが理解できる。

 

マクスウェル方程式・二端子対回路・入力インピーダンス・放射インピーダンス

 

(本文ここまで)

 

このような理由から、アンテナはそれが受信アンテナであっても入力インピーダンスを出力インピーダンスと言い換えることはあらへんし、同様に放射インピーダンスのことを照射インピーダンスなんて言わへんのや。