芸備線は関西線と同様に、全線を通して走る列車があれへん。備後落合と三次で系統分割されとって、これでは「乗り鉄」も利用しにくい。せやからまず、新見—広島間の快速を設定することが考えれる。
いんや、そんなんでは乗り鉄は満足せえへんで。姫新線と芸備線は山陽線姫路―広島間のバイパスみたいなモンやねんから、最低でも姫路―広島間を通しで運転する快速が欲しいとこやな。でけたら大阪まで乗り入れて、関西にようさんおる乗り鉄の需要をこの列車に取り込むねんやんけ。
車両は名鉄「パノラマカー」系列の特急みたいに前面及び側面の眺望を楽しめるような気動車を既存車両を改造してでも造り、下り広島方と上り大阪方の先頭車両は指定席にする。中間車両に車内売店を設けて、長時間乗車でも空腹に苛まれんようにする。最初は４両編成ぐらいにして、「青春１８」有効期間限定の臨時列車にする。利用者がついたら季節列車に格上げして本数・編制両数を増やしたらエエ。途中停車駅はおもっくそ絞って、三ノ宮・姫路・本竜野・佐用・津山・中国勝山・新見・東城・備後落合・備後西城・備後庄原・三次・下深川だけにする。
それがあかなんだら、現在兵庫県内のみ走るキハ１２７系を増備して、姫路―広島間快速として走らしてもエエ思う。直通運転増やしたら、これまで二の足踏んでた乗り鉄も乗りに来てくれるやろうしの。或いは、大阪―広島間夜行快速を姫新線・芸備線経由で走らすんもアリやで。ワンマン対応の車両つこて、両線内の停車駅を津山・新見・庄原・三次だけに絞るとかしたらどないかでけそうや。三江線乗り潰しに使えそうやし、これまた乗り鉄にアピールするで。
備後庄原以東の閑散区間は、伯備線の項目でも書いたみたいに昼間は快速列車を主体にして、快速停車駅から通過駅に向けて乗合タクシーによるフィーダー輸送をした方が輸送コスト下げれて、しかも沿線住民に喜ばれるんやないやろか？ほんでから、木次線快速の新見直通運転したら、乗り鉄が助かるで。そんでのうても木次線は三江線程ではナイけども乗り潰しがむずい路線なんやからな。
この芸備線は高規格道路の攻勢と地方過疎化のダブルパンチで、他の路線では類を見ん程の利用者激減したある路線で、多少のことではまず息を吹き返すなんてムリんなったある。JR西も全国の赤字三セク会社とコンソーシアム（協同企業体）を組んで、また、クラウドファンディングの利用などを模索して、芸備線みたいな青息吐息の地方の鉄路を守って欲しい。ただ、JR西はもう上場してしもたあるし、コンソーシアム結成やクラウドファンディングの利用が法に触れる可能性があるかもしれん。でもの、自動運転車の時代がそこまで迫ってんねんさかい、それまでに良質な公共交通機関に仕上げとかんと未来は開かれんのや。残された時間はあんましあらへんのんで、もう一度国鉄分割・民営化をやり直すぐらいの改革が鉄道業界全体に必要なんやで。（しまい）
次回は木次線の予定や。
