E-BOMBERのアホアホブログ

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東北大院ドクター自殺と大学教官の適性(3)

 この、ドクターの院生自殺の問題、単なるアカハラとは違うと考えて書いて来てんけど、もしそうやとしたら、こないに情けないことあらへんわい。問題の元准教授、この院生の書いた原著論文のチェックを渋ったからには、彼がドクター取るんを阻止しようとした意図はダダわかりで、五十ヅラ提げて何をみっともないことをさらすんや、研究者としてのプライドあるんかて言いたい。まあ、そんなんあらへんからその歳なってもまだ教授に昇任させられへんかってんやろか、などとつい邪推したなるんやけどな。


 助手や助教の立場やったらまだしも、准教授にもなったら、たといそれが自分がでける研究テーマであっても、その一部は弟子に譲ったるんが普通やろうよ。せやけどなあ、わしは工学系やさかい理学系のことはよう知らんが、おのれは五十過ぎても教授になられへんかってんさかい、とっくに研究者としての賞味期限は切れとるわけよ。この世界は三十代までが勝負で、四十なってもエエ仕事でけんかったら、せいぜい後進の指導に精を出すしか道はあらへんわけよ。それをこのおっさんは、こともあろうに仮にもおのれの弟子の足を引っ張って自殺にまで追い込みよってからに、教育者の風上にもおけん奴じゃ。現状では、問題のある指導教官をスクリーニングかける有効な手段があらへんし、わしのでけることかて、このブログであかん教授に対する罵詈雑言を書き立てるぐらいしかあらへんのか?いや、せめてエエ指導教官のイメージくらいは示したらんとあかんやろうな。言うまでもあらへんけど、学位をゼニで買わせるいうんは論外やで。


 まず、個々の学生の資質を見極め、しかも学生自身の希望もある程度容れつつ、その学生に適切な研究テーマを選んでやること。こんなん当たり前や思うかも知らんけど、研究室の態勢によってはなかなかこの調整がうまいこといかん場合があるんよ。これがもとで学生と教官が衝突することかてあんねんから、まずここに気ィつけやんとあかんねん。場合によっては、しかるべきケアも必要になろうよ。


 次に、これは特にドクターの院生を指導する立場の教官に言えるこっちゃけど、皆が皆ドクター取れる訳と違ういうことを踏まえると、この配慮は必要になるやろう。

 「いまここに、おもろいけど成果出すんがめっちゃむずい、チャレンジングな研究テーマがある。もう一つ、ほぼ確実に研究成果が出てな、ドクター取れるんは確実やけど、君の趣味に合わへんテーマがある。さあ、どっちを選ぶんかは君次第や」

 自分が指導してるドクターコースの院生がドクター取るか取らんかは、普通に考えたら取った方が自身の評価が上がるやろから(大学によっては、ドクターがおるかおらんかだけでも違うやろう)、ドクター取りやすいテーマを選ばさしたなるんが人情てモンやろが、それではあかん。察するに、言うことを聞かん院生に対する意趣返しをさらすアホ教官もおるやろよ。ひょっとしたら今回のケースかてそれかもわからん。要するに、ドクターを指導するからには、無私でなかったあかんわけよ。理科系の研究者いうたら、利に背を向けておのれのやりたい研究に没頭するてイメージあるやろけど、その実、利に縁遠いことに内心不満タラタラやったりすんねんよ。やから今回みたいな事件が起こんのんちゃうやろけ。いやしくも国立大学法人の教官なんて誰んでもなれるモンちゃうねんさかい、待遇の改善は必要やろうのう。せやけど、高禄を食むからには、しかもドクターの卵を指導するからには、それに応じた完成度も必要なんは当然で、単にドクター持ってるだけではいかん。研究者としては秀逸でも、人格的にハタンしとるドクターやったらわしも見たことあるしな。そんなんはメーワクやろけど研究機関か会社にでも行ってもろて、コースドクターを養成でける人材は別により分けやんとあかん。


 せやけど残念なことに、そのより分けの方法はわしにもわからん。これは恐らく、易者とか骨相学者の領分なんかも知れんよ。まあ少なくとも、課程博士を志す修士2年のみなさんには、教授陣の学内の評判に耳傾けることを怠らんようにするしかナイわな。なあに、仮に指導教官とソリ合わなんだかて、日本はペーパードクターの方が多いねんさかい、ナンボでもやり直し効くわい。それに、学位よりも研究成果の方が大事に決まったあるやろが。まあ長い目ェでおのが研究者としてのあるべき姿を見てやってくれい。(しまい)