琵琶湖線沿線には大量の淡水を湛える琵琶湖の水を利用するIT産業が集積するようなって、関西地方では珍しく人口が増加してる。せやさかい、新快速電車の停まる駅の乗客数は大津や草津を除いて長期増加傾向にあり、快速(普通)しか停まらん南彦根や栗東・瀬田・膳所でも増えてる。乗客が減ってるんは河瀬・稲枝・安土・篠原ちゅうたとこで、昔から集落あるとこやけどIT企業の恩恵に与れんとこやな。ただ、篠原以外の駅はこの数年で盛り返しの兆候が見られて来たんで、沿線全体としてはかなりの増加傾向にあることは間違いあらへんみたいやな。
この路線は平日朝の草津-京都間に通勤型電車が入線する以外は221系・223系などのオール転換クロスシート車で占められとって、しかも快速(普通)の表定速度も高いことから、全国屈指のハイレベルなローカル輸送が行われてる路線や。つまり、そんだけ改良の余地の少ない路線やとも言えるんやな。
それをさらにグレードアップさそう言うたら、後は最高運転速度の向上や複々線化ぐらいしかあらへんけども、前回書いたようにここは貨物輸送の大動脈でもあるんで、せいぜい140-160キロが限度やないかて思う。2002年に施行された「鉄道に関する技術上の基準を定める省令(平成13年12月25日国土交通省令第151号)」によって踏切直前ブレーキ距離600メートルの規制が撤廃されてんから、速度向上の環境は整ってんねん。鉄道かて速う走ったらエネルギー効率は下がるけども、かっちゅうて遅う走ったら皆クルマに乗り換えてまうねんさかい、速う走らなあかんねん。
複々線化するにしても、米原-野洲間の旅客列車の本数がたった4本では過剰投資ちゅうモンで、それをやるにしてもせいぜい野洲-草津間ぐらいやろな。いや、守山の2面4線化だけで十分過ぎる思うど。
乗客が増えてるんでそろそろ増発の検討に入ってるとは思うけども、段階を踏んで行った方がエエやろな。例えばこうや。
・まず、現在野洲止まりの新快速を安土まで延長する
・次に、この新快速をさらに米原まで延長する(米原-近江八幡間各停)
・それでも輸送力不足なったら、野洲止まりの快速毎時1本を安土まで延長する。
・最後に、この快速を米原まで延長する。
まあこないするだけで、琵琶湖線のローカル輸送の問題はあらかた解決するやろう。せやけども、この路線はレールが遠く北は青森・稚内まで、南は鹿児島中央・枕崎まで繋がっとるねんさかい、用途がそんだけではあまりにもったいない。次回はこの琵琶湖線にどないな中長距離列車を走らしたエエのんかを考えてみたい。(つづく)