E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの鉄道事情大研究・電気機関車(14)

わしの見るところでは、在来線鉄道電化の必要がある区間の北限は五稜郭で、南はせいぜい熊本・大分ちゅうとこやないか思う。それは、電化の効果を存分に発揮するには、旅客・貨物ともに一定以上の需要がなかったらあかんからや。北海道の豊かな物産品その他を首都圏・近畿圏にスピーディーかつ安価に届けるために東北線日本海縦貫線の全線直流化は絶対不可欠やと考えるし、安価な旅行や移動を求める潜在的な旅客需要に応えるためにも、ローコストで運用でける直流電機牽引の客車列車が欲しい。

 

前にも書いたが、国鉄は1980年に「合理化」と称して長距離普通・急行列車を次々に廃止したことは、運賃だけで利用したい若者ら旅客の鉄道離れを加速するだけに終わった。当時の総裁高木文雄は「長距離客を特急に乗せて料金収入を増やす」ことを目論んだ訳やけれども、それは見事に失敗した。鉄道利用者の心理について深い考えもなしの、セコイ料簡によるブサイクな策やったな。「消費税率を上げれば国税収入が増える」などと吐かしとる財務省主計局の連中と同様の官僚的な発想でやるさかい、残ない結果に終わるんやないかアホめ。

 

国内観光旅行でバスツアーに人気が出るんは、わりかし安い値段でしかも乗り換えなしで行けるからやがな。せやさかい、電気機関車牽引の長距離快速・普通列車でもって、せめて運賃とスピードだけはバスよりか上のサービスを目指さんと、鉄道はバスには勝てんやろう。ちゅうことで、支線区への乗り入れも積極的に行えるようにしたい。非電化区間や線路等級の低い区間への乗り入れでは牽引機交代のケースもあるやろうけども、それによって発生するロスは他で十分に回収でけるんやからな。

 

それにや、全国の直流化が成った場合、これまで絶対でけんかった車両運用が可能なって輸送効率かて格段に上がるし、国鉄分割によって激減した旅客鉄道会社相互間の直通運転復活の呼び水になるやろう。電気機関車の仕様標準化かて従来以上の高水準ででけるようなる訳やし、その経済効果たるやどんだけの額になるやら想像がつかん。

 

繰り返し言うけども、地方幹線の交流電化は過去のある時点ではそれなりに妥当性があったことは否定はせんけども、電化区間がブツ切れになった結果として不経済な交直流電気車を導入することになり、国鉄分割と相まって長距離輸送の非効率化を招いてしもたんで、結論としては失敗やった。鉄道運営は軌間と同様、電源方式を統一せなんだらこないなるちゅうことを、国鉄・JRは高い授業料を払て学んだ訳やけども、その学習効果が未だ現れてへんことが歯がゆうてならん。

 

今年は交流電化開業60年の節目の年やから、JR関係者には交流電化の功罪を改めて考えるにはエエ時期や思う。大組織には、先輩のやって来た事績を否定するような仕事を始めることがなかなかでけん欠点があるけども、それをせんことには日本の鉄道に未来はナイ。数十年の時間をかけてでも、先人の残した負の遺産を正の遺産に変えて欲しい。国鉄改革は未だ道半ばなんやぞ。(しまい)

 

次回からはまた各路線の話に戻る。次は呉線の予定や。