E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの鉄道事情大研究・電気機関車(5)

リンク式の高加減速電気機関車を造れとは言うたものの、それは口で言うほど簡単なことやナイ。まず、カルダン式もリンク式も自在継手つこて振動伝達を緩和することは共通やけども、前者は減速歯車で減速された状態で使われるんに対して、後者は高速回転する主電動機に直結されるんで、技術的なハードルがやや高い。つまり、ある程度は高速回転に耐えれる継手を開発しやんとあかんちゅう訳やな。

 

それに、仮にそないな継手がでけたとしても、今度は高加減速性能の実現がむずい。電車のような動力分散式が高加減速運転に有利なんは、列車の単位重量当たりの動輪数が多いことにあるんで、この点で機関車は電車・気動車に敵わん。高加減速のためには動輪の粘着性能をより高める方向が正しいやろから、主電動機はハイパワー志向やなしにハイトルク志向で行く必要があるやろう。ほんで、機関車は電車よりも軸重が重いさかい、ダウンフォースは電車よりも大きなるから、パワーもある程度なかったら高速走行は実現でけんが、まずは回転力の強いモータの開発が先やろう。高速化はその次やで。

 

客車列車の加減速性能を高めるには、客車の軽量化による換算両数削減も必要なる。幸い、近年は電車のみならず気動車も軽量ステンレス車体が一般的になったあるし、ボルスタレス台車も開発されたんで、軽量客車製造技術はある。通勤路線用には多扉車を、主要幹線の快速運転用には輸送力確保にもなる2階建て車両がエエわな。2階建ては電車よりも客車の方が有利やからな。ただ、客室冷房のための電源をどないするかを忘れたらあかん。客車列車は編成両数が多なかったら経済性を発揮でけんから、その運用は大都市圏が中心になる。大都市圏はほぼ例外なしに電化されたあるから、客車にパンタを搭載してトロリー集電を行い、SIV (静止型インバータ)で商用周波数に変換することで対応でけるやろうよ。輸送量の少ない非電化区間で運用することはナイやろけども、そうやとしたら従来通りディーゼル発電機を搭載するか、静粛性の高さが欲しいんやったら燃料電池・蓄電池の類でもってやれば問題あらへんやろよ。近年流行のクルージングトレインとかに使えそうやしな。

 

こないな具合で、いきなしこの技術を東海道筋の定期高速旅客列車に導入することはムリや。せやからまずは地方の電車から始めて、次は ED 型とかの中型電機を試作して、それを重連にして東海道線東北線とかの臨時列車で運用しもって牽引試験すんねん。EF 型以上の主力機や交流・交直流機の試作はその後やで。それも最初は中速回転するハイトルク主電動機による加減速性能向上が目標で、160km/h 以上の高速運転はそれをクリアしてからやな。(つづく)