E-BOMBERのアホアホブログ

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速報・中共崩壊への道(139)

中国の長き歴史に敬意を表し、その可能性を否定したない京大生への桑原先生の回答はまだ続く。

 

「混沌たる支那に更生を与へ、長夜の支那に光明を齎らす為には、尠くとも左の四条件の何れかが必要と思ふ。

 

(一)全国民を指導し得る偉大なる人物の出現。

(二)位置あり智識ある官紳階級の覚醒。

(三)一般民衆の覚醒

(四)列国の誠意ある協同的援助。

 

然るに第一の偉人の出現は、差当り見込みがない。有り得るとしても、偶然の出現を必然の条件として期待することが出来ぬ」

 

中国は他国に類例を見出し難いくらい歴史上の人物を輩出する国やけども、それは封建体制を良しとした時代のことであって、当時の偉大なる指導者も現代の尺度では暴戻無慚な擅制君主でしかあれへんのや。辛亥革命後に出て来た人物の孫中山蒋介石などは俊英ではあっても到底偉大な人物とは言えんし、「けざわひがし」なんか偉人のパチもんやんけ。

 

「第二の官紳階級の覚醒も、上述の如く先づ見込がない。今得意の位置に立つ国民党や革命党の宣言は美はしく看板は新しくとも、支那人は矢張り支那人で、彼等党員も官僚派も旧軍閥も、腐敗や堕落の程度に於いて何等の差別がない。第三の一般民衆の覚醒などは、百年河清を待つ類である。支那の大衆は文字通りの群氓―氓与盲通。無知貌―で、真の文盲無智である。二十年前に私が支那内地を旅行した時の経験によると、河南省陝西省の住民は、三四十人の中に、少しく文字を解する者僅に一人存するや否やの有様であつた。その後支那の国民教育は幾分進歩したとしても、大いなる相違がない筈である。(中略)かかる大衆が覚醒して、新時代を理会し、新思潮を咀嚼して、支那の更生を遂行するなどは、到底期待することが出来ぬ」

 

中国人間に腐敗が蔓延し、上から下まで堕落し切ったある理由は、これまで繰り返し書いて来た通り、治乱興亡を繰り返すワンパタの歴史や、苛烈な気候と豊穣ならざる広大な大地などであり、たかが百年ぐらいで一気に変わるモンやナイ。否それどころか、醜悪極まりない共産党貴族共の政争の片手間の政治下で、何で庶民の間で醇風美俗が涵養されようか。中共時代は民国時代よりも教育は普及しとるやろうが、問題はその矛盾に満ちた教科書の中味にもある。

 

「最後の列国の協調は一番現実可能の如く見えて、その実可なり難事である。近時列国の対支外交は、自国の利害を土台に勝手勝手に振舞ひ、他国の迷惑や困惑に頓着せぬ。列国が歩調を一にして、衷心から支那の更生を図るなどは、目下の所現実覚束ない」

 

翻って現状を見るに、日本には日本の対中外交方針があるように、米には米、独には独、豪には豪のそれがあり、部分的には協調したあるけども、決して足並みが統一されとりはせん。英は前の政権から自国の景気浮揚のために中国の投資を呼び込んどった経緯があるさかい中国を敵に回したナイし、独にとって中国は一大貿易相手国やからケンカする理由があれへん。ましてや、中国の経済発展は既に限界を迎えたあることはあのえげつない大気汚染を見るだけでも分かるこっちゃし、別段事を構えやんでも中共は勝手にコケてくれるやろさかい、西側諸国がムリから協調することもあるめえしの。

 

「此の如く論じて来ると、支那の前途に容易に光明を見出すことが出来ぬ。長夜漫々何時旦の嘆息を繰り返す外ない。今国民政府は略支那内地を統一して得意の位置に居るが、之を直にワシントンの九国条約に所謂「有力にして基礎鞏固なる政府」と認めるのは早計である。やがて国民政府の幹部達の間に、勢力や地盤の争奪が繰り返へされ、無辜の民衆は依然として水火と掠奪の苦痛を嘗めねばならぬことと思ふ」

 

中国四千年余の歴史は平和の時代が信じられぬほど短い殺伐とした歴史で、それは今も継続中であり、将来に亘って混乱が終熄する気配はまるで感じられん。殺伐とした歴史が十年一日のごとく繰り返されては人心が荒まん方がおかしかろうし、かように荒んだ人民の手による「有力にして基礎鞏固なる政府」樹立の可否を論じるヤツはアホだろう。(つづく)