E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの電子工学用語集(50)

CD黎明期の頃、あるオーディオ評論家が「コンパクトディスク(CD)では20kHzを超える周波数の信号をフィルタで取り除いてしまうので、自然な音は出ない」と、少々批判とも取れるような評論をしとったんを覚えてる。それは確かに真実やけども、フィルタかけなんだら折り返し雑音が音声帯域に乗っかってまうねんさかいしゃあないやないか。

 

アンチエイリアシング

 

anti-aliasing

 

アナログ信号などのベースバンド信号の標本化やデジタル信号の標本化周波数を変換する際に行われる、折り返し雑音(エイリアシングノイズ)の発生を抑圧するための処理のこと。

 

→折り返し雑音

 

[詳説〕ナイキストの定理により、ベースバンド信号の周波数が標本化周波数の半値(ナイキスト周波数)を超えるとエイリアシングノイズが発生する。そこで、ベースバンド信号のナイキスト周波数を超える周波数成分をあらかじめ低域除去フィルタ(LPF)で除去する。このLPFをアンチエイリアシングフィルタと称する。

 

→標本化周波数・ナイキストの定理

 

[補説]デジタル画像処理におけるアンチエイリアシングも信号処理のそれと同等である。パーソナルコンピュータのモニタなどに映し出されるデジタル画像の解像度は画素数によって決まるため、画像信号を未処理のままモニタに映し出すと、その輪郭にギザギザ(ジャギィノス)が発生してしまう。そこで、標本化周波数の低減(ダウンサンプリング)などの処理を行って、輪郭の線が自然に出るようにしている。この処理により、見かけ上の画質を向上させることが可能であるが、これは単に輪郭をぼやけさせていることに注意を要する。

 

(本文ここまで)

 

その後、標本化周波数がより高うてアンチエイリアシングフィルタの高域遮断周波数をより高い周波数領域に持って行けるSACDが出たけども、余程のマニアでなかったらCDとの音質の違いなんか分からへんし、メーカーも製作に積極的でないし、パソコンで再生でけんなどの問題もあって全然普及してへんみたいや。CDが普及したんは音がエエちゅうよりも、アナログよりも取り扱いが楽で、製作コストが低く、しかもノイズが少ないからやろう。ダイナミックレンジの広さやワウ・フラッター(回転ムラ)0なんか一般人にほぼ無関係な話やで。