E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの電子工学用語集(46)

わしも雷さんはコワイけど、電気機器かて雷さんが苦手である。パソコンとかを落雷で壊してしもてから、無停電電源装置(UPS)を導入した向きも結構いてるんやないかと想像する。

 

アレスタ

 

arrester

 

避雷器やサージアブソーバとも称する。落雷に伴う電場の急激な変化によって周囲の電線などに発生する異常電圧上昇(誘導雷・雷サージ)や、電源回路の偶発的な不具合などにより発生する大電流(サージ電流)から電気機器を防護する目的で使用する回路素子のこと。

 

[補説]アレスタは自身がサージ電流を受け止めることによって機器を防護するため、一般にはサージ電流が流れることによって短絡破壊されることを前提にしている。すなわち、通常の状態では高インピーダンスで、異常時のみ短絡する二端子素子が電源及び機器と並列に接続されるのが理想的である。通常は抵抗器とコンデンサを直列接続したアレスタ回路を機器に並列または直列に接続する。

 

比較的アレスタとしての理想特性に近い回路素子として古くからガス放電管 (GDT) が用いられている。低容量なので高周波回路にも使用できるが、急峻な立ち上がりのサージでは応答遅れが発生するので、この場合にはリアクトルを挿入する。金属酸化物バリスタバリスタの定電圧特性を利用したアレスタで、交流回路にも直流回路にも使用でき、応答特性も良好であるが、静電容量が大きいため高周波回路には不向きである。

 

バリスタ

 

電子回路のように比較的低電圧の直流回路の場合には、機器と並列に逆耐電圧の高いダイオードを逆バイアスで接続する。これは、負荷で発生した誘導電流を、ダイオードと負荷の閉回路を形成させて負荷の純抵抗成分で熱エネルギーに変換させるアレスタで、IC(集積回路)などに組み込まれている。機器の通常動作までに戻る時間(復帰時間)が長くなる場合には、このダイオードと直列にツェナーダイオードを挿入する。

 

アバランシェダイオードは、逆バイアス電圧がある値(降伏電圧)を超えるとなだれ降伏 (avalanche breakdown) により絶縁破壊が起こることを利用したアレスタである。応答特性や降伏電圧の制御性は良好であるが、処理可能な電流値はあまり大きくなく、静電容量も大きい。そこで、電流処理能力が求められる場合には2端子サイリスタが用いられる。

 

→アバランシェダイオードサイリスタ

 

しかし、いずれのアレスタも直撃雷に対しては無力なので、避雷針の設置など直撃雷対策を別途行うことが必要となる。

 

(本文ここまで)

 

近年、ICにCMOS回路を用いることが当たり前になった。CMOSは入力インピーダンスが極めて高いんでサージ電流に強そうやけども、実はゲート酸化膜が薄うて弱いんで耐圧が低く、わずかな過電圧で飛んでまうことが多い。せやさかい、これはバイポーラ回路よりも厳しいサージ試験を通過せなんだら商品化でけんのが現実なんや。