E-BOMBERのアホアホブログ

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速報・中共崩壊への道(95)

 サーチナによると、香港メディアの鳳凰網は、李克強・中国国務院総理の国務院常務会議席上における「国内高速鉄道拡充計画」に対し、「既に深刻化している生産能力過剰をさらに悪化させる」て警告する記事を発表した。

 この計画の背景には「中国の鉄道の輸送密度が先進国に比べて低く、鉄道網の配置が不完全であり、逆に鉄道網の拡充により投資や消費の増加につながるなど『一挙多得』の方法である」と国務院常務会議の認識があるとした。また、この計画には高鉄の拡充以外にも、都市内交通の高速化や他の交通手段との乗り換えを「距離ゼロ」で行えるようにするなどの計画も盛り込まれてるそうや。これにつける今年度予算は8千億元(邦貨約12兆円)とのことや。

 記事では「中国の高速鉄道に投資の余地があるのは主に大都市であり、もし投資地域を誤れば深刻な過剰生産が生じることになる」と指摘し、さらに「中国中西部は人口が少ないため、もし鉄道を新たに建設すれば長期的な貨物・旅客不足により深刻な赤字が生じる」とも指摘してる。

 続けて「『鉄道は人口が多く、人口密度の高い地域に建設する』というのが『鉄道経済の法則』であり、中国国内に鉄道網の発達している場所とそうでない場所という不均衡が存在するのは当然」としている。「鉄道経済の法則を無視した中国の鉄道網拡充計画は必ず失敗する」ちゅうんがこの記事の主張の要点や。「盲目的な鉄道網の拡充には「一挙多得」どころか膨大な債務負担という結果が待ち受けているだろう」と結んでる。(引用ここまで)

 ここに書いたあることはいちいちもっともなことちゅうか、「鉄道経済のイロハのイ」やがな。こういう記事を改めて書かんとあかんとこに、中国経済の危なっかしさがあるねんやんけ。

 鉄道工学の教える所によると、鉄道は単位輸送力(輸送人キロ)当たりに必要なエネルギーが他の交通手段に比べて最も低い、すなわち最も高効率な交通手段や。せやけど、それはあくまでも定員乗車を前提とした比較であって、空気輸送ではエネルギー効率も何もあったモンやあらへんがな。そもそも「中国の鉄道の輸送密度が先進国に比べて低く」て言うとること自体、この国は高速鉄道に向いてへんことを示しとるんやないかアホ。

 せやから、鉄道が事業として成り立つためには、沿線に人口が集中してることが必要やねんな。東海道・山陽新幹線が成功してる理由がこれで、特に太平洋ベルト地帯の高い人口密度が経営を支える大きい要因やな。

 ちゅう訳で、ある国で高速鉄道事業を成功さすためには、人口密度がその基礎的なデータになる。高速鉄道と関係のありそな国や地域の人口密度をウィキで調べたらこないなったあった。

香港6361・台湾637・韓国485(北韓198)・日本336・越南266・英253・独230・中国140・タイ132・仏113・西89・馬来83・墨56・米33・ベネズエラ31・伯23・露8.2(単位は人毎平方キロ;人口は2008年現在・面積は2006年現在のデータ)

 中国は総人口こそ世界一やけども、国土面積が広いんで人口密度はヨーロッパ並みでそない高いことナイねんな。しかも、人口が都市部に集中する傾向が日本よりも高く、一番の幹線の京滬高速鉄道(北京南站―上海虹橋)でも人口希薄地域を通過しとるんだわ。韓国も都市集中の傾向が高いけども、人口密度そのものが日本よりも高いんで、高速鉄道の経営環境は整ってる。ただ、日本憎しが理由からかTGVと同様の動力集中方式を採用したんは明らかに失敗で、高加減速の動力分散方式に変えた方がエエやろう。

 台湾も人口密度が高いし、しかも台湾海峡沿岸に台北から高雄まで都市が集中してるんで高速鉄道敷設に向いとって、車両に新幹線方式を採用したんは正解やった。イニシャルコストが高かったことが経営を圧迫しとると伝え聞くけども、長い目ェで見たらこっちの方がお得やないか思うど。

 中国人は主要先進国アメリカに高速鉄道があらへんことを不思議がるけども、人口密度がこない低かったらそらあ鉄道事業なんか成立せえへんわいな。高速鉄道が成り立つんはせいぜい東海岸のニューヨークとDCとの間ぐらいで、後はもう州内か隣接する州の都市間連絡輸送にしか使えん。ボストンからマイアミまでの路線やったらもうリニアにした方がエエ思う。

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 中国が高速鉄道の売り込みに失敗したり難航してる国々はどことも中国よりも低密度で、しかも複数の大都市が適当な距離をもって離れてるとかの条件も満たしてへんとこが多く、ビジネスの進め方が強引かつ稚拙で、しかも国家としての信用度も低いとあっては、うまいこと行かんでも当然やろう。

 話を中国国内に戻すと、前述の京滬高鉄は路線距離が1300キロ以上にも及び、これは日本の東京―鹿児島中央間の営業キロ数に匹敵する(日本の実キロ数はもっと短いけどの)。その区間を途中1站のみ停車でも4時間台後半の所要時間で、航空機に対抗するための3時間以内の運転にはまだほど遠いレベルや。中国では鉄輪式によってさらに高速化するとしてるけども、安全性の問題で時速300キロ運転さえでけん現状ではそんなん非現実的どころの騒ぎやナイど。

 時速600キロ超を達成したJR東海のリニアを中国はかなり意識しとるようで、最悪の場合、国内の高速鉄道を敷設し直ししやんとあかんようなるんやないかとまで言う向きもある。せやけどそんなん天文学的なゼニかかるし、ナンボ社会主義国でもそれはムチャに過ぎる。

 記事が書いてるように、これからの中国は域内交通の高速化を図るべきで、新規の高鉄路線は赤字を積み上げるだけの存在で一切不要やと断言でける。せやけど、中国人は「大きいモノ・速いモノ・高いモノ」へのこだわりがやたら強いし、一度日本の新幹線と雌雄を決することにしたからには撤退なんかメンツが丸つぶれするんで引くに引けんようなったあるんやろな。まあ、好きにおやりなさいや。(つづく)

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