E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの電子工学用語集(14)

 電子工学は電子の振る舞いを応用する工学なんで、アンテナが通信工学で扱われるんは分かるけども何で電子工学でも扱われるんかをふと疑問に思われる向きもあるんやないか思う。

 それは、アンテナが無線機器と切っても切れん関係にあり、しかもアンテナの測定や実験に電子工学的な手法が使われることが一つの回答になる思う。また、モーメント法みたいに電算機によるアンテナのシミュレーションが行われることもその理由の一つに数えられよう。それに動作利得などのようにアンプと似たような記述されるねんからな。さらには、アクティブアンテナのようにトランジスタを内蔵するアンテナも出て来たし、フェーズドアレイレーダの走査には掃引ちゅう電子技術が不可欠やしの。ナノアンテナはナノエレクトロニクスとの関係が深いし、太陽電池にも利用されようとしとる。

 ただ、アンテナ工学はえらい難解な(決して高度とは言わんがの)学問分野で、特に昔は他の電子工学の分野ではまず使わんようなややこしい数式をつこてアンテナの解析しやんとあかんかって、地味で研究成果もなかなか挙がらんこともあって敬遠されがちやった。わしかて無線に興味はあってもアンテナやろうなんて思わんかった。せやさかい大学の電波研究室もあんまし人気がのうて、わしみたいに成績が中の下か下の上の学生の溜まり場やった。

 難解なだけに電子の学生でもアンテナのことを理解でけんのんが多いみたいで、わしの学部のときの指導教官が電波の授業で繰り返し「アンテナの利得と云いますがアンテナは増幅器ではありませんよ」と言うてはったんを思い出す。絶対利得・相対利得の意味が分かればそないな誤解は避けれるんやけどな。


アースアンテナ

earth antenna (-e, -s)

 接地アンテナとも。ダイポール(双極型)アンテナの給電点を挟んだ一方のみを残し、もう一方の給電点を接地させたアンテナのこと。すなわち、モノポール(単極型)アンテナのこと。一般にアンテナ素子が大地面に垂直な垂直モノポールアンテナとして用いられる。

[詳説]大地の抵抗率が低く近似的に導体とみなせる場合において、垂直モノポールアンテナを給電点に接続すると、等電位面となる大地面を挟んだ地中に静電誘導によって上記モノポールアンテナと同じ鏡像アンテナが形成され、垂直偏波ダイポールアンテナと等価になる。ラジオ受信機のFMロッドアンテナはモノポールアンテナの一種で、ラジオの筐体(シャシ)を導体とするとこれを近似的に等電位面とみなせ、やはりダイポールアンテナとして機能する。給電点における電圧は最低(理想的には0)であり、電流は最大値となる。逆に、アンテナ素子の先端における電流は0で、その電圧を最高値とすると、鏡像アンテナ素子の先端の電圧はその符号が逆になるので最低値となる。
 中波以下の周波数のアンテナは、素子を数十メートル前後まで長くしないと共振しないので、送信アンテナにダイポールアンテナを用いるのは現実的ではない。そこで、水田や湿地帯のように導電率の高い土地の地表面を等電位面として、高さが1/4波長の垂直アースアンテナを建植している。

→アンテナ・カウンターポイズ・ダイポールアンテナモノポールアンテナ

(本文ここまで)

 もし、「ゲルマラジオにどうしてアースが要んねん?」と小学校6年ぐらいの子供に質問されたら、「送信アンテナも片一方をアースしてんねんさかい受信側も片一方アースせなんだらちゃんと受からんねん」言うたらそれなりに理解してもらえるんやないやろか?