この項目では、近鉄京都・橿原・天理線について採り上げる。
近鉄京都線はJR奈良線と競合関係にあるけども、列車本数についてはJRを圧倒しとる。ただ、JRの方も電化・一部複線化と「みやこ路快速」の運転開始でやっと競争力がついたとこやけど、今後の複線化の進展によっては近鉄もうかうかしてられんかもしれん。
ちゅうのも、このみやこ路快速は近鉄京都線急行のライバルやねんけども、所要時間はみやこ路快速の方がやや短いし、しかも近鉄の急行は現状では奈良まで毎時1本だけで、橿原神宮前行急行は西大寺で乗り換える必要がある。もしか、JR奈良線の複線化が進捗した結果、京都―城陽間快速運転する区間快速奈良行が221系や223系で毎時2本加わったりしたら、近鉄の優位性はかなり揺らぐことになるやろう。
橿原線・天理線もJR桜井線(万葉まほろば線)があるけども、こっちゃ側ではJRが事実上競合を抛棄してしもたある。沿線人口が少ないさかいしゃあないとこもあるが、みやこ路快速の毎時1本でも桜井まで乗り入れたら、天理を巡る競合に一石を投じることになるやろうし、沿線開発を刺戟することにもなる思う。今はJRが怠けたあるさかい近鉄は橿原線にあんまし力入れへんねんけども、桜井線の全列車がJR奈良線に乗り入れするようなことなったらこっちゃ側でも近鉄はあぐらをかいてられへんようなるやろう。ここはむしろ近鉄が積極策に出て、JR西の対抗心を削いでまうぐらいでなかったらあかんのや。
天理線は大和中央線の一部をなす路線でもあり、これが名張まで建設されたらこの路線は近鉄大阪線に代わって名阪輸送の大動脈になる。仮に天理止まりであっても、天理と大阪の時間距離が大幅に縮まって便利なるし、現在近鉄奈良線経由の天理発着の臨時快速急行もここを走るようなるやろう。
この近鉄京橿線系では、輸送の柱を担う急行がその浮沈を左右する思うけども、現状ではそのスピードも接客設備も満足の行くモノには程遠い思う。もしJR西にみやこ路快速を桜井まで延長運転するとかの積極策に出られたら近鉄にも負の影響が出るやろう。んなことをさせたなかったら急行をレベルアップさして機先を制するんやんけ。
そのためにはまずダイヤの改善から始めて、その次に高速車両を導入するんが得策や思う。次回はその具体策について書こう思う。(つづく)