ニュータウンは入居開始30年を経過すると、世代交代に伴う人口流出が始まり、街の疲弊が急激に進行する。南港ポートタウンもその例外に漏れず今世紀に入ってから衰退が顕著になって来てる。77年の街開きから間もなく40年やし、施設の老朽化や陳腐化も目立って来た。
せやけど、にも関わらずニュートラムの乗降客数は微増傾向にあるねんさかい、まずまず健闘してる言うてもおかしないやろな。ただ、混雑率があんまし高いことないんで、収益性が低いことは指摘の対象になるわな。
それに、この路線は咲洲ちゅう人工島の都心へのアクセス路線やねんから、どっかに延伸したくともそれがむずい事情もある。せやさかい、最良の選択は「何もせんこと」なんかもしれんな。
せやけど、大阪市内には地下鉄を敷設せんならん程に輸送が逼迫しとらんけれども、バスでは捌き切れん地域がまだある。それは現在のニュートラムの終点(開業当初は起点)の住之江公園を通る長居公園通や。
せやさかい、ここには地下鉄を通すんやなしに、地下にニュートラムを通すんがエエ。南大阪エリアから大阪市中心を通らんでも南港方面へアクセスでける路線としてそれなりに利用客がつくことが予想されるし、将来、喜連瓜破で接続する谷町線が柏原市へ延伸されたらその効果はさらに高まる。
一方、コスモスクエアから北への展開も考えれんこともナイ。現在はコンテナターミナルがあるだけでほとんど手付かずの夢洲やけど、ここにもいずれ軌道系交通機関が必要なるやろう。舞洲かてニュートラムがあれば十分やで。ここからユニバーサルスタジオ西まで延伸さして、長鶴線の項目で書いた「梅田新道支線」の駅と連絡さすねん。ほしたら地下鉄3路線とつながって、路線としての存在価値も上がる。
さらに遠大な計画として、○神高速湾岸線に沿って西宮方面に延伸さして、甲◯園浜などの人工島を巡って住吉浜で六甲ライナーとクロスし、さらに西へ進んで神戸ポートアイランドのポートライナーと繋げるちゅうことも考えれる。スピードは出ェへんけども、大阪湾岸の最も内周を走るねんさかい距離は短なるし、急行運転すればそれなりに速達もでける。問題は建設費やけどな。
この新交通システムは鉄道みたいに騒音が出ェへん利点はあるけど、最大の欠点はやっぱ遅いことや。都市間連絡路線に活用するにはせめて原チャリ並の時速60キロは欲しいとこなんで、それに向けた技術向上も望まれるとこやな。現状のままのスピードではいずれ淘汰されてまうやろうからな。(しまい)
次回は、大阪市交通局全体のことについて書きたい。