E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの鉄道事情大研究・長堀鶴見緑地線(1)

 90年の花博会場へのアクセス路線「鶴見緑地線」として開業したんが現在の長堀鶴見緑地線(以下長鶴線)で、当時の起点京橋はには地下鉄が来てへんかったんで、他の路線から孤立した格好やった。その後、市内中央部をうねうねと掘り進んで長堀通りを経て心斎橋・大正と延伸して現在の姿んなった。

 この路線には本邦初の鉄輪式リニアモータが採用されたんで、線路の真ん中にリアクションプレートが載ったある。この方式の利点は、まず従来の電車とちごて回転式の主電動機や動力伝達装置を搭載する必要あらへんから低床式にでけるんで、トンネル断面積を小さでけて建設費が抑制されることや保守が省力化されることやな。んでから、これまた従来の粘着式鉄道よりも登坂性能が高うてしかも急曲線にも強いんで、路線設計の自由度が高なって、既存の路線の多い大都市圏の地下鉄路線や地形が複雑な場所での線路敷設に向いたあるこっちゃ。

 欠点としては、リアクションプレートと車上子の間隔が従来の電動機よりも広なるんでエネルギー効率が悪なって過密路線に導入しづらいことや、地上区間では車両のコイルとプレートの間にゴミや落ち葉の類が挟まりやすいんで線路保守が困難なることやな。急勾配に強いことから、北陸新幹線長野開業の煽りで廃線なってしもた信越線横川-軽井沢間を復活さすとしたらこれやないかとわしゃ思たが、そういう弱点があるとなると対策を考えやんとあかん。線路立ち入りを防ぐために厳重な柵で囲たり、要所にテレビカメラ仕掛けて監視したりや。せやけどそれやと保守費が結構かかってまうんで、それか車両先頭部の排障器の形状を工夫して、プレート上の障害物を吹き飛ばせるようにするとかや。

 ちゅうた事情があるんで、鉄輪式リニアは地下路線以外の実例は極めて少ない。過去にリニア式台車が操車場の入れ替え作業に使われたことがあるけども、ヤード式貨物輸送はスピードでトラック輸送に完全に負けて、ヤード自体がのうなってしもた。長鶴線延伸計画部分を含めて全区間地下路線やし、梅田や難波みたいな大規模な繁華街を経由せえへんからそない混雑せえへんし、まあこれで良かったと言えんこともない。

 せやけど、折角こさえたのに客があんまし乗らんで成績が悪いでは本末転倒や。全通してから20年近くなるのに、経常黒字どころか単年度黒字すら計上でけてへん(2014年度の営業係数167.4で、経常損失額は大阪市営地下鉄路線では最悪)。車両の新製投入やホームドア設置とかの資本費支出があるにせよ、営業係数(100円の収益を出すための全支出。この値が100でとんとん)の数値はほぼ横ばいしとって、単独事業としては失敗と断ぜざるを得ん。そんでも速う走っとったらそれなりに客はついたやろうが、最高時速70キロでしかも線形が悪いではそらああかんわ。わしやったらこんなアホな路線絶対造らんわい。

 ほんでも、折角こさえた路線を有効活用せなんだらもったいないし、これをこのまま放置するなんぞ大阪人の名折れや。次回はこの失敗路線をどない造り替えるかについて書いてみたい。(つづく)

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