前回までの谷町線と一緒で、四つ橋線も南海と因縁浅からぬ路線や。しかも、将来は堺の大浜方面に延伸するかも分からんのんで、これからもお互いに火花を散らすことになるやろうな。
この路線は大阪市電南北線をほぼ引き継いどって、3号線やけど2号線の谷町線よりも早くに大国町-玉出間を皮切りに開業さした。開業当時は御堂筋線大国町から分岐する支線的な存在やったけど、その後は御堂筋線の混雑緩和目的で西梅田まで延伸されてんな。
せやけど、その前に南海がこの四つ橋筋のルートを利用してキタ進出を図ろうとしとった。当時の南海は天王寺までの路線を持っとったんで、そっから谷町筋を北上さして梅田方面に出ようとしとったんやけど、大阪市の妨害でそれが叶わず、ほなら四つ橋筋から伸ばそとしてんけど、こっちゃ側でもやはり同様の妨害を受けてもて、南海の梅田延伸計画は完全に封じ込められてしもた。
もしか、南海が四つ橋線を建設しとったら、当然ながら架空線集電方式の車両を走らしてもっと高速で運転してたやろう。今の南海の難波は汐見橋みたいになったかも分からんが、大阪駅桜橋口附近から空港特急が出るなど、現状よりももっと利便性の高い路線になったに違いあらへんやろう。大阪市営地下鉄が市民の財産であることを否定するつもりはあらへんがの、その影で南海ちゅう大口の納税先がのうなったことを地下鉄民営化反対論者はどない考えとるんやろな。何も考えてへんさかい反対しとるんやないんかとさえ思えるんやがどないだ?
この四つ橋線には、現在開発が盛んになったある北梅田を経由して阪急十三附近まで延伸する計画もあるそうやから、南海としてはなおのこと口惜しいやろうな。ほんでそれは南大阪エリアの利用者にとってもおんなしことが言えるねんやんけ。大阪市が四つ橋線引くやなんていらんことしたおかげで、大阪の南北の移動時間が大幅に伸びてしもてんからの。四つ橋線は御堂筋線よりも線形エエんで、これが南海やったら難波までの所要時間プラス5分程度で梅田まで行けるようなった思う。
せやけど、四つ橋筋の下に造ったんやからしゃあないが、この線の難波(旧難波板橋)は近鉄・◯神の大阪難波駅との乗り換えは不便なしにいけるけど、南海の駅と離れとって乗り換えが面倒であかん。川島氏も「御堂筋線のバイパスとして機能していない。御堂筋線の複々線化の方が良かった」て批判しておられるが、それはまあその通りや思う。
ただ、川島氏の意見は市営地下鉄側から見たものであって、四つ橋線が南海やったらミナミの中心は今の南海なんばビルのある辺から四つ橋筋沿いに移転しとった可能性があり、梅田と難波の間の最主要ルートが四つ橋線になっとった可能性も否定でけんやろう。難波板橋が戎橋・心斎橋から遠い問題はあるけどな。
この路線も谷町線同様にぶっ壊して造り直したなるが、それを抑えて今ある四つ橋線が御堂筋線の混雑緩和にもっと役立つようにする方策を考えたい思う。(つづく)