E-BOMBERのアホアホブログ

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わしの鉄道事情大研究・泉北高速(4)

 泉北高速は高度経済成長の波によってでけた路線で、低成長の人口減少時代の現在では、不況もあって人口が集中する首都圏以外の地域でこのタイプの都市高速鉄道はもう誕生せえへんやろう。泉南エリアの和泉山脈沿いは大阪府最後のフロンティアと期待されたこともあってんけども、どこともミニ開発が限界で、新規の鉄道路線建造が求められるニュータウン開発の動きはさっぱりや。せやさかい、そういう意味での泉北線の西方延伸はまずあれへんやろうと思われる。

 せやけど、もしか紀淡海峡に橋かトンネルがでけたら少々話は変わって来る思う。そんでのうても東海道新幹線は飽和状態に近いのに、この上和歌山-鳴門ルートに新幹線でも通ろうモンなら、リニア開業後でも新大阪は客を捌き切れんようなるかも分からん。その場合にはどないしたかて第二国土軸上にそれなりに高速で走れる鉄道が必要になる訳やが、本家の川島氏も「どうなる新線鉄道計画98 西日本完全版」でちょろっと書いてはるが、泉北高速がそれになる可能性が高い。

 和歌山から大阪市内を経由せんと東に向かう鉄道路線には他にもJR和歌山線がある。この路線は紀の川北岸の中小の都市を通る線形の結構エエ路線や。最高速度が85km/hに抑えられとるのは、輸送量が少ないんで重軌条化されてへんことと、電化費用を節減するために架線を直接吊架式(わしはこれを「超ウルトラシンプルカテナリー」言うこともある)にしたこと、構内配線に番数の小さい両開きポイントが使われてることなどがある。

 せやさかい、もし和歌山線を第二国土軸にするんやったら複線化・重軌条化・架線の高速対応改造だけやなく、立体化も必要になる。つまり新線建造と一緒ぐらいのゼニをかけやんとあかんことになるが、沿線で最大規模の都市の橋本市かて人口10万もあらへんねんさかい、コスパが思っクソ悪い。そんなんでは黒字転換の見通しが立たん。

 それやったら政令市の堺を通る泉北高速の方がまだ見通しは良さそうや。泉ケ丘から和泉中央まではほぼ直線の線路が伸びとって、前に書いたようにそっから西側にも延伸でけるようなったある。既存の線路もほん少しの改造で120km/hぐらいの運転はでけそうや。泉ケ丘から東は高野線の金剛の北附近を通って富田林市方面に抜け、河南町を経て奈良県に入り、南阪奈道路や国道24号・165号の地下を通って橿原市桜井市を東進する。こっからはどうあがいても山地しかないから北東に進んで名阪国道に並行して進み、最終的には新堂駅(三重県伊賀市)附近で関西線と合流して名古屋に向かう。近鉄大阪線と合流さして、鳥羽からトンネルで伊勢湾渡って伊良湖岬豊橋のルートにしたら名古屋通らんでもエエようなる。

 軌間は当面は1067ミリのままでエエが、長期的にはフル規格新幹線走らしたい区間なんで標準軌改軌もアリや。高野線乗り入れ列車を複電圧のフリーゲージトレインにすれば、泉ケ丘以北は狭軌のままでも行けるし、近鉄にも乗り入れれる。

 以上の計画はあまりにも遠大過ぎて現実的やあらへんので、当面の対策についても書こう。特急「泉北ライナー」は通勤路線なんでリクライニング席のみの全車指定席では沿線の環境に合わん。泉北は南海「サザン」方式ちゅうよりも名鉄快速特急・特急みたいな指定席・自由席の両方がある専用編成を自前で持ち、閑散時も含めた毎時1本体制(高野線特急を含めて30分毎体制)にすることがまず考えれる。これは恐らく社内でも言われてるこっちゃろうが。

 中期的な対策としては、特急をもっと増発したなっても、線内に緩急接続がでける駅が一つもあらへんことが課題になる可能性がある。ただ、泉ケ丘は地形の関係で難しいんで、深井に通過線を設けて待避さすぐらいがせいぜいかもな。

 泉北ニュータウンは多摩を別格として規模の結構大きい新興住宅地やけど、アクセス路線が泉北線しかあらへんのんで、これが止まってしもたら陸の孤島になってまう。それだけに安定した輸送が強く求められる路線でもあるんで、速達輸送も大事やけれども事故などトラブルに巻き込まれんようにするための施策も大切や。中百舌鳥駅南側には泉北線唯一の踏切があるんで、これを南海共々どないやってクリアして行くんかにも注目したい思う。(しまい)

 次回からは阪堺電車を書くつもりである。

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