E-BOMBERのアホアホブログ

アホなことであろうが何であろうが、わしは書きたいことを書く。ガンバレ○神タ○ガース!

『新しいみんなの公民』もあかんかった(70)

 世の中には浮雲の志を抱いた挙句に身の破滅を招くんが多そうやさかい、金融のおっとろしさの話はし過ぎてもなおし過ぎることはあれへんやろう。サブプライム問題の続きである。

 サブプライムローンで主に損こいたんは金貸しやけど、金貸しの痛手は株屋にも伝播するんが正に相場や。リーマン・ブラザーズなど証券会社は、このサブプライムローン証券化(つまり、住宅がいらん人にも投資目的で住宅を買わす)して莫大な資金を調達した。日本かてバブルんときに、投資目的のリゾートマンションが雨後の筍みたいににょきにょきと生えとったが、それと一緒やな。

 株も証券も短期間に巨額の資金を得るのに都合がエエが、それだけに損こいたときにはその損失額も増幅される。リーマンがコケたんもそのためや。

 昔の証券会社は、株式売買の手数料だけが収入やったが、欲をかいて自らの資金で株を運用して儲けようとしてんやんけ。そんでもあきたりんようなって、今度は「証券化」ちゅう悪知恵をつこてガバチョと儲けたろうとしてんねんがな。

 それで損すんのが件の証券会社だけやったらわしも何も言わんが、証券会社はさらに悪知恵を働かして自らのリスクヘッジを図りよって、その結果として数多くの投資会社を巻き込んでしもてんがな。

 以上がわしら一般人の「株屋金貸し」の類の見方である。民間の企業が巨額の資金を動かして一大事業をやろうとする場合に金融機関や証券会社の力がほぼ不可欠なんは言うまでもナイこっちゃが、金融資本主義にはこないした負の側面があることをしっとくべきやろう。

 リーマンショックアメリカだけやなしに全世界の経済を揺るがしてんさかい、金融経済には大国を一瞬で葬り去れるだけの力がある。つまり、これには時に核弾頭を上回る破壊力があるて言うべきで、恐慌は世界大戦と同等以上に恐るべき存在やちゅうこっちゃ。それに恐慌は世界の経済地図を塗り替えるさかい戦争の呼び水にもなる。ちゅうことからして、世界に戦争の危機を呼び込むんは株屋金貸しの類やて命題は真である。

 ただ、勘違いしてもろたら困るんは、株取引そのものは悪事でも何でもあらへんちゅうこっちゃ。一般にせよ機関投資家にせよ、応援したい会社の株を買うことは極めて健全な投資行為や。んで、公開した株式の売却益を会社のために有効活用して、その謝礼として配当金を受け取るんは株主の正当な権利でもある。それに、その会社の価値が時間によって変動することもまた資本主義が正常に機能してることの証左でもある。株屋はその健全なる資本主義が産んだ鬼っ子に過ぎん。(つづく)