E-BOMBERのアホアホブログ

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「新しいみんなの公民」もあかんかった(68)

 バブルが膨らんでしかも崩壊してしもたんは政治も悪かったが、日銀の金融政策の不手際もある。88年になって、誰の目ェにも景気が過熱気味なんは明らかやったに日銀はいわゆる「公定歩合」を当時としては低水準な2.5%に据え置いたままやった。89年6月になってやっと3.25%に上げ、10月にまた0.5ポイント上げ、12月にもさらに同じだけ上げた。

 公定歩合は国中の金融に影響を与えるんで上げ下げは過去3-6月の経済指標とかを見ながら慎重に行わんとあかんのだが、88年は対応を怠け、逆に89年は性急に過ぎた。その結果として90年の9月には6.00%の水準にまで上がったが、これは結果論ではあるにしても高すぎた。その後のバブル崩壊を受けてその値は下げる方向に転じてんけど、その下げ幅もせいぜい0.75%ずつでは、急激にシュリンクする景気への対応は不十分やった。これまた結果論ではあったが、政治も金融政策も結果が全てなんで、やはり日銀への批判は免れんやろう。金融を操るんは排水量トンが大きいんで慣性力も厖大な巨大戦艦や装甲巡洋艦を操るんにさも似たり、ちゅうたとこか。

 「公定歩合」は正の値を取るもんで、ゼロはあっても少なくともマイナスはあり得ん。今やその値も0.50%で事実上もうこれ以上下げれんとこまで来た。せやさかい日銀では債券類を買う「買いオペ」や量的緩和でもって、公定歩合下げとほぼ同等の効果のある金融政策を行ってる状況やねんな。

 大企業が巨額の内部留保を貯めれるようなったバブル期以降と、ようやっと世の中が豊かになり始めたばっかでまだ企業がゼニ持ってへんかった高度成長期とでは金融環境がまるで違う。せやから、国家が成熟したら金融政策や税制はそれに合わして大きく変わらんとあかんかったんだが、それをせえへんかったさかいに20年もの貴重な時間が失われることになってしもてんがな。このことを言わんで何の公民教科書ぞ。

 不況になったら叫ばれるんが「規制緩和」やな。中学生向けの教科書でこんなんを例に出すんはまずいかとも思われるが、エロ本やエロDVDの類が分かりやすい。つまり、表現に規制をかけてアノ部分を修整したらエロ本の売れ行きが悪なるが、規制緩和して無修正にしたら売れ出すちゅうこっちゃな。もっとも今や海外の丸出しエロ動画サイトが無料で見れるご時世なんで、このような規制緩和が経済活動をどんだけ刺戟でけるんか疑問ではあるが。(つづく)