E-BOMBERのアホアホブログ

アホなことであろうが何であろうが、わしは書きたいことを書く。ガンバレ○神タ○ガース!

「新しいみんなの公民」もあかんかった(67)

 「池田のカバがぶち上げた『所得倍増』によって所得は上がったが同時に物価も上がった」と亡父はくさしとったが、これは経済が発展する局面を現象論的に説明してもおるやろう。無論、所得上昇率が物価上昇率を下回るようでは好況にはならんが。

 近年の中国も当時の日本の経済成長率を上回る数字をたたき出してはおったが、それは地方のお偉い方が成績を水増しするために需要量を遥かに上回る「マンソン」を建設しとったからであって、実体経済の強さを反映するモンやなかった。こういうのんをバブル経済なんやと書かんでどないする。

 日本の90年前後のバブルも実体経済から懸け離れた経済成長やったが、中国との大きな違いは、それでも当時としては世界最高水準の科学・技術水準を保持し、バブル崩壊後も経済大国の地位を保つことがでけたこっちゃの。その中国の不動産バブル崩壊も遂に沿岸部の大都市にまで波及して来て、全土が暴動と騒乱に巻き込まれ、「打倒小日本」が合言葉の尊皇攘夷運動から「打倒習近平」の倒幕運動に転化する日も近いと思われる。

 日本は金融引き締めが強く効き過ぎて痛恨のバブル崩壊と相成ったが、それは金融政策や税制改革だけが悪いんやないことは指摘しとかんとあかんやろう。バブル景気黎明期の87年4月の国鉄分割民営化は、国鉄の資産がその赤字額を上回ることを国民に伏せて行われたことが「JRの光と影」(立山学)で指摘されてる。

 国鉄が赤字に転落したんは東海道新幹線開業の年(64年)なんで、新幹線が赤字の原因などと短絡的に見られがちや。ホンマは、旧立憲政友会の「我田引鉄」政策によって粗製乱造された地方交通線の他に、たった10年で廃止された武蔵野線武蔵野操車場(新三郷駅吉川美南駅周辺)みたいに時代遅れなヤード式貨物輸送システムから脱却でけんかった見通しの甘さもある。これらヤードや貨物駅の跡地は清算事業団が継承してんけど、88年の地価急騰で汐留とかが高値で売れる土地の売却のチャンスに竹下レレレのおじさんは何を血迷ったか「広大な土地の一斉売却は地価上昇を刺戟する」やなんて、経済原則を頭から無視したようなこと吐かして売るのを許さんかった。もしかこん時に売っとれば、国鉄清算はもっと早うに終結しとって、国民にそのツケが回ることがのうてバブル崩壊の痛手かてあないえげつななるなんてこともあらへんかったかもしれん。政友会があかんから後身の自民もあかんということか。

 中曽根バーコード内閣で運輸相を務め、国鉄分割民営化を指揮した橋本龍太郎は、05年の尼崎脱線事故に際して「国鉄民営化は失敗だった」と言い残してその翌年に死んだ。橋本はキャーフ恐妻水玉内閣の蔵相の時にはバブルを崩壊さすわ、政権取ってからも財政が厳しい中で新幹線建設を推進して、いわゆる「並行在来線問題」を深刻化さしたりするわと失政が多かった。しかもこの男、新幹線建設問題で質問を浴びせる記者連に向かって「俺の頭は単線なんだよ」と言い放ったらしいが、こいつは本人が自覚する通り救いようのないアホやった思う。(つづく)