E-BOMBERのアホアホブログ

アホなことであろうが何であろうが、わしは書きたいことを書く。ガンバレ○神タ○ガース!

「新しいみんなの公民」もあかんかった(56)

 経済が発展すると産業構造が変化すんのはその通りやが、何で変化すんのかを書かんでどないすんねんな。せっかくそこに漁業と加工業と小売業とを並べたあんねんやから、要するに「焼いたサンマばっかでは飽きるのう」て言えるだけの経済的余裕がでけたちゅうことを言わなあかんやろうが。




 公民科の教科書見とって思うのんは、授業とかでは「耐久消費財」とかの用語の解説が教師にしてもらえるねんけど、それが紙の上ででけんことはあらへんのだが図表に具体例を縷説してスペースを取るこっちゃな。用語の正しい理解がなかったら分からんこともあるねんから、多少の紙数の増加も已むを得んやろう。




 「産業のソフト化」こそ具体例を示さんと理解しにくいやろう。「ソフトは人。ハードは機械・装置」でもまだ不十分やで。思えば、昔のラジカセはその装備する機能一つ一つについてボタンやスイッチがついとったモンや(一部の例外として、ラジオとライン入力のオンオフスイッチが共通やったとかはあった)。つまり、一つ一つの機能についてボタンやスイッチとかの部品が必要やってんな。それが今では、パソコンでDVDやブルーレイ再生しようとしたら、パソコンの画面にDVDプレーヤーの全面が写ってて、それをマウスとかでカーソル操作したら実物のDVDプレーヤーと一緒の動作するようなってんがな。この仮想的なプレーヤーにはボタンとjかの部品はあらへんねんけど、ボタンと同等の動作をソフトがするようなってんやんけ。




 「収入」と「所得」は税制や会計では全く別個の意味の語ォなんで、こないエエ加減に使われては困る。「収入」いうたら自営業者の売上のことで、リーマンの給料から交通費を差っ引いたんが収入や。「所得」は収入から交通費以外の経費を引いた額て定められとんねんがな。ともかくこの教科書の執筆者には用語への神経が足りなさ過ぎる。それとも中学生をバカにしとんのかアホ。




 公民科は経済学の初歩であると同時に、家政学の初歩でもある。家政学は経済学から派生した学問ではあるにしても、そのカバーする範囲は経済学と比較にならん程に広いんで決してバカにでけん学問分野や。せやのに中学の段階でこれをバカにする姿勢でおる限りは経済学かて発展せえへんやろう。この教科書にはその意識も足らん。「STAP細胞」問題で我が国の自然科学の研究環境に問題があんのやないかと連日のように報道が過熱しとるようだが、社会科学かてその混迷の度合いは同程度以上やないかと、この教科書を読むにつけ感じる次第である。(つづく)