E-BOMBERのアホアホブログ

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「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(68)

 自国に都合の悪い史実に蓋をして、己に都合のエエことばっかし書いたある歴史教科書読まされてる生徒には同情を禁じ得ない。米軍の「爆撃は(中略)国際法で禁じられている商業地、住宅地にも無差別に行われるようになり」とあるが、それは確かに事実ではあるにしても、日本軍の重慶爆撃は、しまいには絨毯爆撃なったそうやないか。




 それに「集団自決」とあるが、「自決」ちゅうのんは自ら進んで死に就くことを指す言葉であり、沖縄の一般の住民がホンマに自分で死を選んだんかどうかについての考察がすっ飛ばされとるんと違うんけ。恐らくは、民間人の大半は自ら望まぬ死を強制されたんや思うど。「鬼畜米英」に強姦されると恐れを作し、発作的に自殺した女性がいてた可能性もあるし、オスプレイで揉めとるややこしい時やちゅうことを知ってか知らずか、罪もない沖縄県民を凌辱する米兵は今でもおるから、あながち「鬼畜米英」は流言蜚語で片付けられんとこがあるわの。




 ドイツが如何に敗れたかについての考察も、軍事教育の基礎として教えておきたい。戦後、戦争や軍事について語ることがタブーになってしもて、これが現代日本人を平和ボケさしてしもた。せやけど、戦争ちゅうのは国際紛争を解決するための唯一の有効な手段やそうやさかい、これをしらんでは現代人としては問題が多かろう。




 ドイツの戦術的敗因は、攻勢一辺倒で引くことを知らず、しかも前線の位置が短時間で急激に変化するんで、兵站線の確保がでけんかったことにあるんが大きいとされる。兵隊は将棋やチェスの駒とちごて、メシ食わんと動けん生き物やねんからの。ロジスティクス(後方支援)のなってへん軍隊が勝てる程戦争は甘ない。ドイツの戦略の失敗については既に触れてるんで、そっちを読まれたし。




 ポツダム宣言から原爆投下までの経緯が抜けとるんも、これまた微妙なとこやのう。過去の史書や教科書では、鈴木貫太郎がこれを「黙殺」したからとの解釈があった。確かに当時の新聞にも「政府は黙殺」の小見出しが見える。せやけども、鈴木は同宣言に天皇の地位保全が確約されてへんことを理由に回答を保留したんは事実やろうが、「黙殺する」と発言した確たる証拠は出てへん。ここは日本史の謎の一つに数えられるんで、用心深く記述を避けたと見える。こういうとこだけ周到なとこに、この教科書の執筆陣のあざとさを覚える。(つづく)