E-BOMBERのアホアホブログ

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「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(48)

 わしも、「大正デモクラシー」時代のことを全部事細かに書けとは言わん。ただの、ナンボ明治憲法がお粗末やったからちゅうて、この時代の政府も議会も政党も財界もマスコミも国民もお粗末やったことは指摘されんとあかんちゅうことや。要するにこの時代は昭和の戦前よりかはまだマシやったちゅうだけやがな。




 米騒動となると鈴木商店のことに触れざるを得んかったんでかなり詳細に触れたが、中学レベルではもちろん高校レベルでもここまで詳細である必要はあらへん。ただ、「鈴木が台湾銀行からの不健全融資のために潰れた」だけでは鈴木も浮ばれんやろう。神戸製鋼所帝人サッポロビール日本セメント豊年製油と、鈴木は後に工業立国日本を支える企業を次々と設立して行ったことは是非とも中学生の皆に知ってもらいたい。




 それに、鈴木が破綻した原因は株式を公開せず機関銀行を置かんと資金融通を台湾銀行だけに頼っとったことだけとは違う。現に、震災手形整理法案が成立し(法案成立は鈴木に近い若槻憲政会閣であったことも幸いしたが、三井に近い政友会に攻撃された)焦げ付いた台銀の貸金を政府が肩代わりされるさかい、鈴木は息を吹き返すかに見えた。




 ところが、三井が突然コール市場から巨額の金を引き出して、台銀は一切の融資が不可能になり、鈴木は脆くも破綻した。鈴木は大阪朝寝と三井とによって潰された言うてエエやろう。




 鈴木絡みの話をするだけでも、当時の日本社会には深い暗部があることが理解できる。現在でも経済団体が原発全廃に反対しとるんがそれとよう似てる気がするわい。それだけに、鈴木商店の勃興と消滅の過程は、歴史教科書にコラムとして載す価値は十分過ぎるぐらいあるように思う。(つづく)