E-BOMBERのアホアホブログ

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「新しい日本の歴史」はやっぱしあかんかった(39)

 社会科の教科書は思想的に中立であることが求められとるみたいやが、中立性を重んじる余り学習が妨げられるようでは本末転倒や思うがどないだ。




 桂・タフト協定や改正日英同盟などによって、どっかを植民地化すんのには国際的なコンセンサスが必要であることが純粋に理解でけるねんさかい、そない素直に書けばエエのになぜにこない持って回った表現すんのか。初学者には分かりやすい記述が必要やぞ。




 ほんでから、独立運動家の安重根による韓国統監伊藤博文暗殺事件が、保護国止まりから日韓併合(併呑)に方針転換するきっかけになったであろうことは否定し難い。大体、伊藤は植民地化を主張する山県狂介有朋らと対立しとってんがな。




 併合後の朝鮮の変化を示す表を掲載した本意は何なんかはっきり書かんとこに、執筆者のあざとさを感じることがでける。耕地面積が増えて収穫量が増えたさかいどないやちゅうねんな。昔、「日本は朝鮮に良いこともした」ちゅうたアホ閣僚がおったが、エエことせん訳あらへんやろがアホ。




 そもそも植民地化ちゅうのんは、宗主国の利益のためにやることやねんさかい、禿山に植林して耕地を増やし、道路や鉄道を敷設したり普通教育を普及さしたりして植民地を哺育するんはどこともやっとることで、特に論う価値なんかあらへん当然のこっちゃがな。前にも書いたが、李朝時代は中央集権で地方官は任地から収奪することしか考えてへんかって、国中に禿山が広がって農業が衰退してんがな。それを併合後にマシなやり方に変えただけやんけ。せやからこの表を載しただけでは、このアホ閣僚と一緒やぞ。




 朝鮮民族がこの併合に対して快く思てへんかったことは、「朝鮮独立運動の血史」(朴殷植)など、朝鮮民族の手ェによって書かれた文献で知ることがでける。日韓併合条約は体裁を整えた条約ではあっても、日本軍の銃剣に脅されての調印やったやろう。ついでに書いとくが、レーニン支援など日露戦争における第五列活動で名を挙げた明石元二郎は韓国駐箚憲兵司令官兼総督府警務部長で、憲兵と警察を融合した組織の長をやっとった。このせいで、現在においても明石の韓国・朝鮮での評判は伊藤・寺内正毅(3代)並みに悪い。




 ただ、台湾及び朝鮮総督府が「軍政」を行ってたちゅう誤解が一部左翼にはびこってるんは気になる。確かに総督は天皇直属の親任官で、内閣総理大臣などと並ぶ立場やった。しかも韓国統監・朝鮮総督では初代伊藤と2代目の曾禰荒助を除いて陸海軍大将ばっかやったさかいの。




 だが考えてもらいたい。わが国では維新から敗戦まで陸海軍が組織として統一されたことは一度たりともなかってんがな。せやから、陸海軍大将が長の朝鮮総督府が軍の組織である訳がナイ。ほんでも、総督は朝鮮駐箚軍(のち朝鮮軍)の庇護の下に「武断政治」を行ってたことは疑いない。斎藤実(5代)の時は先代の長谷川好道が武断で臨んで3・1バンザイ事件を起こしたこともあって融和的な政策に終始したが、斎藤個人が穏健やっただけでなしに彼が海軍なんで駐箚軍と微妙な関係やったんと違うやろか?




 ともかく、朝鮮総督府による統治については現在も議論進行中であることに触れんのはいかんがな。(つづく)