E-BOMBERのアホアホブログ

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(Winny)無罪判決は妥当やとは思うが、複雑ではある

今日(20日)、最高裁第三小法廷で、ファイル交換ソフト"Winny"の開発・公開を巡る著作権法違反幇助の是非が争われた事件で、被告人の金子勇・元東大助手に無罪の判決が下された。


 この判決そのものは妥当な判断や思う。もしかこれが有罪なったとしたら、日本のこれからの知識集約型産業はワヤんなってまうやろからな。せやけども、この無罪判決を両手を上げて喜ぶ気ィにもなれん。


 まず、裁判の争点が悪意の有無に絞られたことは、新しいソフトウェアちゅう知的財産の開発に関わる問題とネット犯罪の関わりについて、最高裁が判断を回避したと取れる。せやけども、学問の成果について司法が判断すること自体がナンセンスなこっちゃから、裁判自体はまあ結構やったと思う。被告人にはこれを違法コピーを推奨する明確な意思が見い出せんかったから無罪でエエとは思う。


 せやけどの、極端に言うたら今回の司直の場ァでの輸贏の争いやなんてどーでもエエねん。現代の戦争の主戦場は実空間とちごてサイバー空間の中やったり経済やったりするて言われてんのに、日本の政府も警察も検察も裁判所も何をグズグズさらしとんねんアホ。優れたプログラマが海外に流出しとる現状についての危機意識が全然あらへんねんな。彼らが核弾頭よりも破壊力のある兵器やちゅう認識が全然欠けとるさかい、今回の裁判も長期化してしもたんちゃうんけ。


 ほいでからの、裁判で無罪になったからちゅうて、何でもアリちゅうこっちゃあらへんど。法律はあくまでも最低の倫理やねんから、今回の判決を「正義の勝利」扱いする衆は「2ィ」のつくとこにはようさんおるやろが、そいつらは軽率の謗りを免れんやろう。前にも書いたけどの、このウィニーちゅうもんは少なくともわしゃ「瓜田の靴・李下の冠」や思うねんやんけ。ノーベルが何でノーベル賞を創設したんかしらん奴はアホやろが。


 せやから、わしは今回の無罪判決を支持しつつも複雑なわけやんけ。行政のサイバー戦争に対する危機感のなさと、技術者・研究者の倫理観の希薄さには黯然たらざるを得んわい。