E-BOMBERのアホアホブログ

アホなことであろうが何であろうが、わしは書きたいことを書く。ガンバレ○神タ○ガース!

電気屋のわしも「もしドラ」を読んでみた

 暫くは〇神もW杯も試合があらへんのんでヒマでしゃあない。んで、前に書店で見かけた「もしドラ」(岩崎夏海・作:ダイヤモンド社)を買うて読んでみた。


 わしは電子・通信工学を専門にしとるが、その近隣業界に電気と情報がある。電気・電子・情報・通信工学はひっくるめて「電気(・情報)系」とされ、情報工学科は大学によっては管理工学科・経営工学科などと呼称されとった。ところが、管理・経営と名乗っておったんでは学生が集められへんちゅうことで、どことも「情報工学科」て名乗るようなってんの。まあこれは「金属工学科」が「材料工学科」に名前変えたかて中身が変わらんのとよう似たあるがの。

 んで、情報工学の柱には「組織管理・経営」があんのんで、わしら弱電関係者にとっても、経営学ちゅうのんは全く無関係ではあらへん学問分野やちゅうこっちゃな。いんや、少なくとも、会社とかの組織の一員であったら、マネジメントしたりされたりされるはずなんで、まず、この本が刷を重ねてんのんは納得でけるモンがある。高校野球で甲〇園目指すちゅう、わしらにもとっつきやすい題材で書かれてるんも大きいやろう。


 これまで、経営学の最良の教科書乃至は参考書はいわゆる「戦争モン」やった。戦争、殊に近代戦争の勝敗は、彼我の持てる資源(人・モノ・カネ)を如何に使うかで決するて言われる。前の世界大戦では「物量に負けた」ちゅう声が今でも聞こえてくるんかどうかはしらんが、今でもそないなこと吐かしとるようでは、次の戦争でも確実に負けてまうわ。大山巌の言う「軍配の上げ方」を含めた戦略・戦術の宜しきを得れば、比較的短期に有利な条件で講和に持って行けた可能性かてあった筈や。もっとも、当時の陸海軍及び外務省で、そないした作戦を計画・立案・遂行でける人材が適材適所で配置されとったかちゅうた途端にトーンダウンしやんとあかんようなるわの。


 わしらの世代を以て嚆矢とする「新人類」世代以降、物事を斜に構えて見てまう傾向が強なって、事に当たるに「真摯」な態度が欠けてるような印象がある。そこへもってきて、槇原敬之の「世界にひとつだけの花」でも聴いて勘違いしたんか、中田英寿のマネさらして「自分さがし」とかワケわからんことさらす若い衆の多いことよ。子供は誰でも能力は平等で輝く個性を持っとるやなんて幻想に決まったあるやないか。仮に才能があったとしても、世の中の大半の親はアホやさかい天賦の才能を伸ばす手段もしらんねんやし、どうせ潰してまうねんやんけ。わしを含めて、輝く才能のあらへん人材は、個性を伸ばすことなんざ考えやんと、組織の一員として、おのれの属する組織のパフォーマンスの評価(結果主義によるべきであり、プロセスは無視する)を高める努力をすべきやねん。


 この「もしドラ」はあくまでも「マネジメント」の活用による組織の強化がテーマであり、野球はストーリー展開の手段に過ぎへんのんだが、それでも考えさせるモノがある。ボール球を振らせることは日本のプロ野球でも投球術の定石になっとるし、犠打や進塁打は、現在でも有効な策戦として頻繁に企画されとる。ただ、主戦級の投手はベース板の上ででも勝負がでけるし、そのベース板の上で勝負がでけるようにするには、ストライクゾーンに球威のある球をほれるようにトレーニングするか、キレのある変化球を武器にするしかあらへん。ボール球で勝負しようとすると、やたら球数が増えて試合時間が延びてまう弊がある。ダラダラ長い試合が多いから野球人気が長期低落傾向にあるちゅう指摘もあるこっちゃし、人気のためにも、ホームプレートの上で勝負でける投手以外は1軍に居れんようにする必要があるんかもわからん。