E-BOMBERのアホアホブログ

アホなことであろうが何であろうが、わしは書きたいことを書く。ガンバレ○神タ○ガース!

民主国家の意思は国民の意思の相加平均に非ず(2)

 反戦・平和論者の主張する、


「皆で手をつなごう。そうすればいつか戦争のない世界が実現できる」


とか何とかいう、おもっくそそらぞらしい文句を聞くにつけ、


お前ら正気か?


と問いたくなる。何でかいうたら、パラレリズムは成立せえへんことは夙に知られておるからである(詳細は小室直樹氏の著作「新・戦争論」を参考にされたし)。


 小室氏の本をひもとくことを敢えて省いたとしても、何故皆が核廃絶を願うても核は無くせんかはどないかこないか説明でけるやろう。


 パラレリズム(平行主義)いうのんは、要するに、「世界中の人々が反戦に立ち上がれば、戦争を無くすることができる」ちゅう考え方やそうや。つまり、国民全員が戦争に反対すれば、当該国家は戦争から免れるちゅうこっちゃな。そんなんいうたら、帝政ロシアの末帝ニコライ2世は日露戦争前夜「戦争はありえない。なぜなら、朕が欲しないからだ」と語ったそうやんけ。専制君主を以てしても、内外の情勢がそれを許さんことがようわかる。


 第1次大戦後、米国は「中立法」なる法律を制定し、いま再び大戦が起こりそうなヨーロッパの面倒に巻き込まれまいと予防線を張った。ともかく当時の欧米は「もう戦争はこりごり」ちゅう空気が瀰漫しとったこっちゃし、中立法は米国民の大半が支持するところやったらしい。そんなもんやさかい、ドイツでヒトラーが台頭しても、先の大戦の敗戦国でもあり、それこそ石から水を搾り取るほどえげつない賠償金を課せられとる欧州諸国のドイツへの同情心も手伝ってか、連合国陣営はそれを放置して、ミュンヒェン協定締結・チェコスロバキア併合・ポーランド侵攻を許したんは周知の事実やろう。戦争を避けようとして却って戦争を呼び込んだ皮肉な結果やな。


 ヨーロッパ情勢が風雲急を告げておるにも関わらず、アメリカは中立法を盾にとって参戦しようとせなんだ。国内輿論が右から左まで局外中立を唱えとったからで、ルーズベルト大統領も、民主国家で民意に悖る政策を遂行する方策を必死で探っておった。


 そこへ日本の真珠湾攻撃が起こった(米が「起こした」との説もアリ)。その途端、これまで参戦絶対反対やった米国国民は、挙って「リメンバーなんちゃら」言うて決起した。まァ、輿論なんてなその程度なモンやちゅうのがこれでようわかるわな。「民主」も間違うたらただの「衆愚」になるそやし、むしろこないな現象は、全体主義大好きな日本人の間でこそ起こりやすいんちゃうか?


 日本国民はよろしく、上記の「中立法」を「日本国憲法」に置き換えて考えるべきである。この64年、わが国が戦争の惨禍を免れたのは平和憲法を掲げて来たからという考え方には一理ありとするのを認めるに吝かではないが、北東アジアの軍事バランスが大きく崩れたとき、第三国が大八洲に牙を剥いて襲いかかることはないとどうして断言できようか。米国の核の傘の庇護を受けておるわしらは未だ核の抑止力に対抗しうる手段を持ち合わせておらんねんさかい、「反戦反核」やなんてアホみたい(いや、「アホみたい」と違て正味「アホ」)な考えを直ちに捨てて、外からの侵略に対抗する術を真剣に考えるべき時が来たんとちゃうけ?「平和」ちゅうんはの、どこぞの政党みたいにの、「平和」「反戦」「反核」ちゅう耳あたりのエエ言葉を羅列するだけで達成でけるほど容易いモンとはちゃうねんど。(しまい)