E-BOMBERのアホアホブログ

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東北大院ドクター自殺と大学教官の適性(1)

 昨日(13日)、東北大院理学研究科で、2年続けて博士論文(D論)審査を指導教官に阻止された院生が自殺していたことがわかった。自殺した院生は、D論の他に、原著論文の書き直しの指導も受けられへんかったてことらしい。


 大学によってD論審査申請基準に違いがあるんか知らんが、知り合いのドクターとかから仕入れた話によると、D論審査してもらえるにはある一定の基準をクリアする必要があって、概ねフルペーパー(論文としての体裁をほぼ整えた英文原著論文)やったら2本、レター(速報性を重視して、考察などが省かれた英文原著論文)やったら4本、学術雑誌に掲載されたらOKやそうや(但し、物理学の分野やったら、Physical Review Lettersいうレター論文誌に載ったら1本でもD論審査OKやという噂があるが、真偽の程は不詳)。件の院生は、推測の域を出えへんが、恐らく東北大のD論審査基準を満たしておったからこそ、学位請求論文を執筆して指導教官にその内容をチェックしてもらうつもりやったんやろう。


 「まさか申請するとは思わなかった」とは、この准教授のおっさん、シラこいにも程があるわい。普通、審査基準満足した段階で即申請するモンに決まったあるやろが。学部と修士はトコロテン式やけど、ドクターは「ポテンでもエエさかい何しかヒット打たんともらわれへん」モンらしいやないかィ。准教授やったら、自分とこの院生の書いた原著論文の著者に名前を連ねるモンやさかい、申請でけるかでけんかわからんはずあらへんがな。院生の側からしたら、ドクター取るための言うたら「命綱」的な存在の指導教官に反抗的な態度をとるとはちょっと思えんし、このおっさんの人格によっぽどの欠陥があったとしか思えんわな。ちゅうか、ほかに相談とかでける「副指導教官」みたいな立場の教授とかもいてへんかってんやろか?もしそうやとしたら、早急に是正しやんと、またぞろ問題起こらんとは限らんで。


 高校以下の教諭になろう思たら、所定の教員資格取って、教員採用試験に合格しやんとあかんが、大学教官は無資格でなれる。ほらまあ、自然科学系では助手は兎も角、助教(講師)以上はドクターなかったらなかなかなれんのんも事実やで。せやけど、大学の教官には、「研究」、「執筆」、「教育」の三大義務があるそうやないか。「研究」は、研究成果を原著論文執筆か学会発表の形で広く世間に公表すること、「執筆」は、研究成果などを専門書として著すこと、「教育」は、言うまでもなく学生らを講義や講座・研究室での指導などを通じて、学生を独立して学問・研究などを行えるように指導することやろう。世に大学教官数あれど、この「教育」が満足にでける教官にはなかなかお目にかかれん。小中高にも問題教師はようさんおるけど、問題教授と「無資格」であることとの間に相関関係が全くあらへんとは決め付けられへんやろう。


 会社の研究職やら、独立行政法人やの民間やのの研究機関の研究員やったら、教育能力はそないに要らんやろよ。そんでも、グループ研究がほぼ不可欠なんが物理学の研究現場やねんから、まあ、問題の元准教授は、大学教官はもとより、研究員としての資質すらあらへんかってんやろて。


 そこで、この事件が明るみになったんをきっかけにして、大学の教官に必要な資質というか適性というかについて考えて見るのんも悪いことと違うやろう。わしは大学教授でも何でもあらへんが、次回は、それについての私見を書きたい思う。