人の言い間違いをよう覚えとる結構ヤな親をもつのがわしである。なんぼマスコミ人や言うてもやなあ、
「あの男は『金城湯池』を『きんじょうゆち』と読んだ」
「この男は桜井の『大神神社』を『おおかみじんじゃ』と読んだ」
なんちゅうことをいつまでも覚えとるんもなあ。いや、確かに上の二つはこれはこれでえげつない言い間違いやとは思うで。報道番組見ておっても、キャプションの間違いの全然ないなんて日ィあらへんのと違うかなあ(殊に民放の地方局制作の番組はあかん)。
特にやったらあかんのが、人名の言い間違いやな。えげつない例を挙げるとすれば、
「小林亜星」を、「こばやしあぼし」
「手塚治虫」を、「てづかぢむし」
これが、現役のマスコミ勤め人の言い間違いである。なんや背中がうそ寒いで。
某大学大学院入学者選抜試験の問題で、「古今集」撰者として知られる三十六歌仙の平安歌人「凡河内●恒」(●は「身」+「弓」)の読みを記せ、というのんが出題されたそうだが(高校の古文の教科書にも出てくる歌人の名前を問う問題を院試で出すか?)、
「ぼんかわち」
と答案に書いた受験生がおって、頭に来た教授が即刻不合格に決めたらしい。空欄の方がまだよかった。
他にももっとえげつない言い間違いはあるもんで、三重県四日市市の「万古焼」をこともあろうに(中略)と読んだ記者がおったらしい。大阪でもレッドカードやでそれは。