E-BOMBERのアホアホブログ

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速報・中共崩壊への道(143)

桑原先生はこの「応答支那論三則」において、「旁旁近き将来に於て、支那の赤化は先づ現実せぬと思ふ」と記す一方で、このように続ける。

 

「されど同時に支那に赤化を誘導すべき、重大なる事情の存在することを忘れてはならぬ。そは支那には他の諸国で見得べからざる程、悪辣な搾取階級と、憫然(あはれ)な被搾取階級の存在することである。支那の治者(官吏)階級は、古来文字通りの搾取階級である。彼等は君主と民衆との中間に介在して、悪辣な搾取即ち中飽を行ふ。彼等の搾取は、労働者に対する資本家のそれの如き生優しいものでない。官場現形記や Reminescence of a chinese official 等は、主として漢代の官界の醜状を描出したものであるが、支那の官界は古往今来此の如きものである。かくて明の王振の蔵鏹は金庫銀庫併せて六十余棟に及び、清の和坤の資産は八億両以上に達したと伝へられて居る。驚くべき蓄積ではないか。而してこの蓄積聚斂は、直接又は間接に、無智無辜なる下層民衆から搾取されたものである。民国の今日でも、官界の内情は殆ど改善されて居らぬ。小王振小和坤は随処に存在して居る。旧軍閥でも新軍閥でも、旧議員でも新議員でも、悪辣なる搾取団体たることに於て何等相違がない。唐の詩人の杜甫の句に、「朱門酒肉臭。路有凍死骨。栄枯咫尺異」とあるが、こは現在の支那の状態その儘である」

 

英国にEU脱退を推進するメイ政権が誕生し、米にトランプみたいなんが出て来たんは、中間層以下の市民の政府に対する不満を吸い上げる受け皿になったからで、さながらヒトラーが首相にまで持ち上げられた過程によう似たあってブキミではある。一方で、共産主義が浸透したんはロシアなどの東欧圏の他に、キューバや旧コンゴ民共和国(現コンゴ共和国)・アンゴラ人民共和国ちゅうた具合に、お世辞にも豊かとは言い難いとこばっかで、先進国で共産主義は危険思想と看做される傾向があってんやがな。

 

それにや、貪官汚吏の苛政に喘ぐ蒼氓らにとって、全ての人民が平等なことをタテマエとする共産主義に甘美な響きに感ぜられることは想像に難くない。実際のそれは、皇帝が最高会議幹部会議長と称し、王侯貴族のことを政治局員・書記て呼び変えただけやちゅうことなど彼らにしる由もあれへんかったから、今の中共人民の不幸があるねんな。桑原先生が杜甫の「自京赴奉先詠懐五百字」の古詩に託したこの評言は、現今の中国の姿をそのまま伝えたんかて思える。(つづく)