E-BOMBERのアホアホブログ

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速報・中共崩壊への道(121)

青年は知識の吸収力こそあれ、大半は知識も経験もまだまだ不足しとるから、新時代の到来を前にすると旧体制の打破にそれなりの役に立つことはあるけども、停滞した時代にはあんまし役に立たん。いや、それどころか天下に害毒を撒き散らすことすらある。

現今の中国は激動の時代を迎えてはおるが、共産主義体制下では学問の自由など制限されとるさかい、学生の置かれた環境は事実上停滞しとる。言論も報道も統制されとるから正しい情報も伝わりにくいし、捌け口は反日デモぐらいしかあれへん。せやからわしは、大陸で愚行を繰り返す糞青のことを少しは哀れに思うこともある。

支那猥談」でも、国に害毒を及ぼす青年の姿が書かれたある。

支那に政変の機が動くと、例によつて学生の妄動が始まり、兵士の掠奪が行はれる。昨今の新聞紙上にも彼等関係の記事が散見して居る。学生の妄動は民国以来殊に著しくなつた。山東問題に関する彼等の煽動暴挙を、米国のラインシュ公使やデュウェー博士等は頗る善意に解して、新教育を受た支那学生の愛国的精神の発露と見做し、将来の支那は此等学生の示せる愛国的精神によつて隆興すべしと論じてゐる。我が国の新聞や雑誌の記者にも、かかる見解を公にした人が尠くなかつた。されど支那の学生が学業を外に国事に奔走(?)したのは、歴史上珍らしいことでない。然も学生の活動は、多くの場合その国家に幸せなかつた。殊に南宋時代の大学生の如きは、無責任な空論を唱へて当路の大臣を苦しめ、当局の怯懦は愈々彼等を増長させ天下を挙げて学生の世界と化し去り、その状況は民国以来の有様を髣髴たらしむるものがあつた。狡智に長ぜる宋末の宰相の賈似道は、奇貨利用すべしとて、学生を篭絡してその位置を固め、篭絡された学生は賈似道を謳歌して遂に宋祚を滅亡の淵に陥れた。(中略)

近時の支那学生の妄動をデュウェー博士の如く、新に目覚めた支那青年の愛国的精神の発露と解すべきか、将た又支那に古来有勝な学生〈処士)の横議の一例、従つて浅慮と盲信とに満てる支那人の団体的行動の一例と解すべきか、その何れが正当な解釈であるかは一の疑問と思ふ」

民国時代の大学などを欧州の大学と同列に扱うことなど当然でけんが、それにしてもここに書いたあることがホンマやとしたら、南宋の学生連中は今の糞青と変わらんやないか。欧米人がこの学生運動を評価したんは、所詮彼らは中国の歴史も現状もしらず、単に上澄みだけで物事を判断しとるに過ぎんからや。

年配者が若者を過大評価するあまり若者の判断を尊重してヒトラーの擡頭を招いたドイツのヴァイマル共和国の戒例があるが、一方で高齢化社会ではシルバー民主主義の弊もある。世代間の対立は国力を損うこと夥しいが、学生が新時代の旗手となった時には、彼らが社会の駒を一つ進めさす効果がある。

要するに国家百年の計である教育を疎かにすると、若者が正しい判断のでけん、中国のようになってまうちゅうことや。つまり中国は教育を充実ささんとあかんのだが、中国は地方分権の歴史が短い上に農民が土地に定着して耕作する慣習があれへんので、特に内陸部では教育を普及さすことが極めて困難な環境にある。おまけに現今の北京政府は性急な産業化にばっか血道をあげてかかっとるが、そんなんでは産業基盤が整備される訳があれへん。農業大国でなかったら工業大国になれんのは産業史論の常識やけど、共産党の連中はそれが理解でけんねんな。年寄りがあかんさかい若い衆もあかんようなる。これが中国の哀しい定めじゃ。(つづく)