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本家の川島氏の著書では紀勢線の当該区間を大幅にスピードアップせなんだらローカル化するちゅう記述があったけど、その危惧は残念なことに現実化しつつある。この区間に含まれるどの駅も例外なしにピーク時の乗客数を下回っとって、全体的に長期低落傾向にある。2012年辺りから上昇に転じる駅が結構見られるようにはなったけども、これは高齢化と若者のクルマ離れが原因と見られ、日本の勢いがのうなってる証拠でもあるんで、こんなんでんでん（全然）喜べん。沿線はなまじ温暖な気候なんで、高校生の自転車通学とも競合せんならん問題かてあるみたいや。
乗客が減少したんは周参見以東で特に深刻な過疎化や、阪和道・紀勢道のすさみ町までの開通によるモータリゼーションと高速バス路線の攻勢による。観光客かてそんでのうても高い運賃水準の上に特急料金まで徴収されて「くろしお」なんか乗りたないやろう。JR特急も南海「サザン」みたいに自由席は無料にしやんと見放されるどアホ。
南紀白浜を拠点とする明光バスは、所要時間こそJRに及ばんものの、大阪市内から往復5500円と安く行ける。しかも白浜の観光拠点（アドベンチャーワールド・白浜湯崎温泉など）をくまなく回るんで、白浜駅からバスに乗り換えなあかん「くろしお」に比べるとお得感が強い。JR西も白浜・日高方面への企画乗車券を発売しとるが、明光とは比べもんにならん高さや。最初から競合を抛棄しとるとしか思えん殿様商売ぶりには呆れるわいアホめが。
運賃・料金の問題もせやけど、この路線は特急「くろしお」だけやなしに普通列車もレベルアップしやんと生き残れんな。そこで考えるべきは、全列車種別での車両の共通運用や。制御つき自然振り子車両を快速・普通にも導入して、チャリを転がす高校生も思わず乗りたなるような高速運転すんねん。すなわち、グリーン車や普通車指定席用の回転式リクライニング席と自由席用の転換クロス席とから成る特急用編成と、転換クロス席だけの快速・普通用編成とを用意して、車両運用の効率化と全列車の高速化を図るねん。観光シーズンには特急の増結にかて使えるさかい便利やで。ホンマは線形改良したい箇所がようさんあんねんけど、和歌山県もJR西も手元不如意でそれはムリやさかいな。
次回はこの車両・編成をつこて紀勢線新宮－和歌山（きのくに線）でどないな運用したらエエのんかを書くことにする。（つづく）
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