E-BOMBERのアホアホブログ

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速報・中共崩壊への道(23)

 中国の今後の行く末を占うためには、中国国内のみならず、周辺諸国と中国・日本などとの関係を調べる必要があることに疑問の余地はないだろう。第二次安倍政権発足直後に村上ショージいや麻生副総理がギャングスタイルで東南アジア歴訪の旅に出たのも、周辺諸国への協力を求めるためだった。

(フィリピン)元々米国と親密であったが、米軍基地撤退後に中国海軍にスカボロー礁を奪われ、スプラトリー(南沙)諸島領有を中越を含めた三国で争う。米軍再駐留が決定し、中国に敵対するものと見られる。日本との関係もそれなりに良い。

(越南)紀元前2世紀末に前漢支配下に入り、1世紀に徴側姉妹が蜂起して馬援と戦う。10世紀に呉権が白藤江南漢を破って漸く独立。陳朝大越は元寇に徹底抗戦するも、最終的には臣従関係を結ぶ。現代に入り対仏独立戦争で勝利し独立するも分断国家となる。1975年サイゴン陥落・ベトナム社会主義共和国による統一。1979年にカンボジアに侵入してカンボジア救国戦線と共にポル・ポト政権を倒すが、これが中越戦争の原因となる。陸戦では中国軍を凌ぐ強さを見せるが、海戦では中国に敵わず。ためにウェオンサ(南沙)諸島・ホアンサ(西沙)諸島の実効支配を許す。日本とは準同盟関係にあるが、韓国はベトナム戦争参戦時に軍人が現地で暴行・虐殺を行ったので非常に嫌われている。95年、ASEAN東南アジア諸国連合)加盟。

カンボジア)上記カンボジア・ベトナム戦争で中国が支援するポト派が追われ、ヘン・サムリン政権樹立するが、ノロドム・シハヌーク殿下(後国王に再即位)らとの抗争続く。99年、ASEAN加盟。中国よりも韓国に近いが、日本との関係も悪くはない。

ラオス)77年、在老日本大使館員夫妻殺害事件発生。80年、ラオス人民革命党中共と断絶するも88年関係修復。その後、メコン上・中流に中国がダムを多数建造し、水位低下と水質悪化で漁獲量激減し、メコン川委員会加盟諸国(緬・老・泰・カンボジア・越)は中国を非難。過去に、メコン氾濫や河水涸渇によるクメール王朝断絶がその理由。

(タイ)メコン川の水位低下と水質汚濁で対中関係悪化。日本との経済交流は緊密。

(マレーシア)以前は日本との関係が深かったが、華僑が多く住まい、中国の経済台頭で次第に中国にシフト。13年、中国海軍が領海内で威嚇発砲、翌14年、中国駆逐揚陸艦隊が主権宣誓式を挙行するに及んで、反中姿勢を明らかにするようになる。

インドネシア)日中露その他各国との全方位外交を展開。独立の経緯から日本との関係は良好。

ミャンマー)中立的全方位外交を標榜する。83年のラングーン事件で北○鮮と断交(06年国交回復)。中国にはインド洋方面への出口となるので、対緬援助はかなり巨額である。日本とは軍事政権樹立後も比較的良好な関係を保っている。

上記ASEAN諸国と日本との関係は良好で、ASEAN首脳会議でオブザーバー参加の韓国代表が長々と日本批判をしたが、インドネシア代表がそれを遮り「今のアセアンあるは日本あってこそ」と日本擁護の発言をしている。一方、中国は改革・開放後も暫くは距離を取られていたが、シンガポールインドネシアとの国交樹立を機に両者は接近。ただ、上記のメコン開発と南シナ海島嶼領有権問題で、アセアンとは微妙な関係になりつつある。

ブータン)中国との国交はないが、国境線画定作業中。日本は農業技術導入で貢献し、王太子夫妻の来日で関係さらに緊密に。

(ネパール)非同盟中立の立場を堅持。インドとの関係は良好だが、それだけに中国の振る舞いの影響を蒙りやすい立場にある。王制が倒れ毛派が政権を握るや、敵対していた米との関係改善。日本も政府開発援助(ODA)に参加。

(インド)中国にとって東の目の上の瘤が日本なら、南はインドである。国境紛争で幾度も戦火を交える関係で、日本とは独立の経緯から建国当初から関係は良好である。

パキスタン)中国とは敵の敵は味方の関係にあり、カシミール帰属問題でインドと係争中。一方で米国の対イスラム圏政策上欠かせない国で、日米の対中政策でも板ばさみの立場になる可能性がある。ただ、核実験を強行して日本との関係は一時悪化し、タリバン勢力への対応の甘さから米国の不興を買っている。

カザフスタン旧ソ連の一員であったことからロシアとの関係は良好で、中国との関係も良い。日本は旧ソ連に抑留された旧軍人が建てた劇場が震災でも倒れずに残った実績を買われたのか、新首都の都市計画に参画している。

(モンゴル)征服王朝「大元」を打ち立てるが、明に北方へ追いやられるなど、歴史的に中国とは深い因縁がある。中国に鉱工業資源を輸出する間柄だが、国内経済の枢要部分を華僑に握られ、国民感情としても反中ムードが漂う。また、韓国人は商業上の不法行為や買春ツアーなど旅行者のマナーの悪さで中国人に次いで嫌われている。朝青龍氏が韓国人記者に「このキムチ野郎」と言ったのが印象的である。モンゴルではロシアと同じキリル文字を用い、ロシアはモンゴルの国内インフラ整備に携わったこともあって関係は悪くない。

(ロシア)清朝からプリモルスキー(沿海州)その他の領土を騙し取り、フルシチョフ時代に共産主義路線対立とダマンスキー(珍宝)島領有権を巡る国境紛争を起こす。また、伝統的な南下政策から、中国とは一定の緊張関係にあるが、ソ連邦崩壊後はデタント傾向も見られるようになった。近年は中国が石油・天然ガスのお得意様であり、互恵関係も構築されつつある。日本とも領土問題を抱え、冷戦時は陣営を別にしたが、橋本政権時のクラスノヤルスク合意などで徐々に関係修復は進んだ。第二次安倍政権下ではクリミア占領への制裁もあってプーチンさんの訪日は延期になったが、首脳会談は開かれる見通し。ロシアとしても日本の油田・天然ガス田開発技術は是非とも欲しいだろうし、ここは「引き分け」に乗っても良いのではとも思われる。

 こうして見ると、日米陣営による対中包囲網に参加する可能性が高いのはアセアン諸国とインド・モンゴルで、パキスタンは微妙な立場にある。習近平はロシアに擦り寄り気味だが、プーチンさんはどうソロバンを弾いているのか?クリミアの手前もあるし、領土交渉を有利に進めるためにもここは日米に恩を売っておこうと考えるか?それとも、中共が倒れたら今度孤立するのは自国になるとの考えから世界大戦突入を覚悟して中国と同盟するのか?或いは、中共崩壊のドサクサに紛れて一気に南下の暴挙に打って出るか?はたまた局外中立を決め込むか?そういうことまで考えないといけないのだが、中共の崩壊はもう時間の問題なので、ロシアとしてもそれを織り込んだ対策を取るしかないのではなかろうか。いずれにせよ、各国とも自国の存亡がかかる思案のしどころだ。