E-BOMBERのアホアホブログ

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速報・中共崩壊への道(16)

 「速報」を名乗っておきながら全然速報性のないことばかり書いているこのシリーズだが、歴史は繰り返すものなので、時には昔の中国のことを書くことが実はなまじの速報よりも早く中国の事実を伝えることが可能になる。

 中国の易姓革命は農民叛乱によるものと毛沢東は言ったそうだが、それをウノミにしては中国史を正しく理解することはできない。農民というよりも、耕地を失ったり経済が混乱して食い詰めたあぶれ者による叛乱と言った方がより実態を表すだろう。その他にも、蝗害などの自然災害や水害・伝染病なども天下大乱の元になっている。

 ここでは中国の災害について考えてみることにする。中国大陸は天地開闢以来、中国人による自然破壊の歴史を辿って来たと言っても過言ではない。夏王朝の治水など、単に木を伐り倒すだけの極めて原始的な手法だったそうだから、こういうのは現在では治山・治水とは言わず単なる環境破壊だろう。それに、彼らは国家百年の計などというロングスパンで物事を考えることができない性質で、今さえ良ければ後はどうでもという刹那的な思考の持ち主だから、植林なんてすぐに成果の出ない事業を行う発想がまるでない。これでは森林面積が減少するのは当然のことで、森が減れば耕地面積もそれに連動して減るに決まっている。だから中国は旱魃に弱い。

 黄河・長江などの大河は大陸に文明を齎したものであるが、それは同時に洪水をも齎すものでもあった。いや、洪水があったから掠奪農法ができた訳で、洪水こそが文明の源だった。でも、洪水は近代化された農業にとっては単なる「水害」でしかない。

 だから、どんな大河であっても治水事業が必要になるが、大河だけあって運搬される土砂の量は厖大で、堤防を高くするにも限界があるし、浚渫しようにも後から後から堆積してしまう。そんな終わりのない事業を続けられるほどに中国人はガマン強くない。それぐらいならどこかに移転した方が楽だし、実際に王朝交代期には人民の移動が頻繁に行われている。そのため地方が育たないことが常態化し、これが近代国家に向けての離陸の足枷になっている。いや、そんなことよりも、運搬土砂によって長江が天井川になる悪夢すら考えられなくもない。そんなことになったら長江沿岸の広い範囲が使い物にならなくなってしまうだろう。

 現代になって西洋や日本から土木技術が導入されると状況が好転するようになるかと思いきや、ますます危険な状態になっているのではないかと見られる。その象徴が「三峡ダム」だ。ここの水力発電所は原発や最新鋭火力発電所15基以上の出力を誇り、さなぎだに電力供給が需要を下回る懸念のある中国にとって貴重な存在だが、これは同時に大災害の原因にもなり得る両刃の剣だ。それこそ瀬戸内海クラスの幅がある長江を堰き止めたダムなので、その湛水量は莫大で、その水の重みや水の周辺地層への浸透とによって大地震が誘発される懸念があることが専門家から指摘されている。もし万一そうなったら最後、堰堤が崩落して広大な下流域で未曾有の大水害になる可能性がある。重慶や上海などの大都市も巻き込んで、数千万人から最悪億万人の死者が出るかもしれん。しかも、いわゆる「おから工事」で造られたビルや家屋は震度0でも崩落するぐらいだから、重慶市など一発で消滅することになるやも知れない。

 そうなってしまったら、最早「復興」なんて言ってられなくなるだろう。被災地を中心にペストやSARSなどの伝染病も蔓延し、人心も千千に乱れ、もう北京政府を以てしても収拾がつけられない混乱になること必至である。これが即ち中共時代の「天下大乱」である。

 中国大陸には、上に挙げたような不発弾が数多く埋もれていて、それが一つでも破裂すれば大廈高楼が一瞬にして灰燼に帰するかのように国家を滅亡させるだろう。これらの不発弾を処理するためにはかなり高度な地方自治を実現させて、各省が徹底的かつ粘り強く治山・治水事業を継続させるしかない。ただ、そのような中長期的視野が必要でしかも地道な作業を続けられるのか甚だ心許ない。「中国は300年ぐらい西洋の植民地にならない限り目覚めない」との極論も聞かれるが、恐らくそれは間違いではないだろう。しかし、だからと言って民族自決がトレンドである現代に帝国主義的侵略が容認されるはずもなく、処置なしだ。