E-BOMBERのアホアホブログ

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汝の敵国とその民を知れ

 安倍晋三ダボスの席上で「日中はWW1前夜の英独に似てる」て発言したことから、世界で「日中軍事衝突か」て言われるようになった。確かにせやけど、一国の首脳の不用意な発言が戦争の火種になるんやさかい、厳に慎まんとあかん。戦争になったかて、日本かて中国かてエエことはいっこもあらへんのやし(少なくとも短期的には)、無益な戦は避けた方がエエんは誰もが思うとこやろう。




 せやけど、避けることのでけん戦争があるんが歴史的な事実なんで、わしらは仮想敵国のことをようしっとく必要があることを改めて思たわいな。先の世界大戦ではそれを怠るどころか、「敵性語」などとねむたいことを吐かしとったことが敗因の一つに数えられる。それに、未だに「物量に負けた」やなんて言うとるアホな連中もまだまだようさんおるし、こいつらの再教育はどないしたらエエのやら。




 戦勝国アメリカでは、成果は不十分ながらも日本人の研究を怠らんかった。せやから、わしら日本人は、次の戦争に勝つための研究が必要不可欠なんである。そこで、米軍の作った教育映画「汝の敵、日本を知れ」の顰に倣い、わしら日本人も「汝の敵、中国を知れ」を作ろうやないか。




 中国文学者の吉川幸次郎は、中国人を個物的事実尊重主義者であると評してるそうやが、人民解放軍の「便衣隊」が兵器展覧会で撮影した写真などを元にリバースエンジニアリングして兵器開発しとる有様を見せられるにつけ、これ的確な評言やないかて思われるねんやんけ。




 せやから、中国の工業力や経済基盤は全然大したことあらへんねんがな。隣国のプロパガンダに乗せられて「中国経済があかんようになると日本経済はもっとあかんようになる」みたいなことを無批判に垂れ流す我が国のマスメディアは北京政府の回し者にしか見えんアルよ。近代戦争は工業力が勝敗を決めるねんから、パチもん新幹線が事故起こしたらババタレネコみたいに埋めてまうような国の軍隊など恐るるに足りん。中越戦争人民解放軍の陸軍の化けの皮は剥げたあるし、戦闘爆撃機とかの支援があれば、多国籍軍の陸軍部隊は易々と北京入城を果たせるやろう。




 それに、中国ではニセ札が堂々と罷り通っとって、通貨管理など全然してへんらしい。前世紀の日中戦争時、陸軍は登戸の第九技術研究所で中国元紙幣の贋造に成功し(杉工作)、それをつこてさまざまな物資を入手することがでけた。ところで、ニセ札作りの主目的は物資調達なんかやなしに敵国の経済混乱にあるが、時の中国では戦争で造幣能力が低下してデフレが進行しとったので、「本物以上の出来栄え(意味不明)」と評されたこの贋札を黙認してデフレギャップを埋めてしもた。つまり、経済をハタンさすためのニセ札が逆に経済を救ってしもてんな。せやから、もしか日中開戦後(刑法149条その他違反なんで開戦前にはでけん)にこれとおんなしことやったかて、中国はわざと紙幣製造を停止さすぐらいのことはしよるかもしれんの。




 んでも、ATMからニセ札が出てくんのが珍しない国の通貨が国際的に安定した信任を得られる訳もあらへん。このことは短期的には一応人民元安政策に適っとるんだが、中長期的には国そのものの信任を失うことになるやろうから、このままババ抜きゲーム続けてもうた方が日本としては大助かりなんである。ここにも中国経済の直面するジレンマが見れる。戦は戦わずして勝つのんが最上やちゅうが、これやったら戦う前に経済的に自滅してくれそうや。




 それから、中華民国建国の父・孫中山は、「中国人は家族意識・宗族意識はべらぼうに強いが、国民意識微塵もあらへん砂粒のようなものである」て嘆いたらしいが、これも人民解放軍の組織的行動を阻害する要因になるさかい、ここにつけ込まん手ェはあらへん。そこへ持って来て一人っ子政策で蝶よ花よの乳母日傘で育った「小皇帝」は、軍隊のような上意下達の組織への耐性がでけとらんやろうし、故郷の父母の安否をちらつかすだけで大いに心理的動揺するこっちゃろう。




 兵員の数だけを揃え、見てくれだけ近代化された軍隊で勝てるほど戦争は甘いことあらへん。最新技術の粋を集めた兵器は電子技術があらへんヤツに扱うことはでけんからや。人民解放軍はこのソフト面の近代化がでけてへんのである。せやから、海外から最新鋭の兵器を輸入でけたとしても、動かせる兵士がおらんのである。んでもまあ、パクリ大国のことだけあって、導入された最新鋭兵器もパチもんやさかい、まあ割れ鍋に綴じ蓋のウェルバランスとは言えようか。何れにせえ、模造品造りが得意な国が軍事大国になれる理屈は成り立たんのである。




 しかも、中国の海軍の経験は、壬辰・丁酉倭乱(文禄・慶長の役)で豊臣水軍に痛撃を食らわした李舜臣を生んだ韓国に遠く及ばず、海洋国家の日本とは雲泥の差がある。近代的な海戦は日清戦争でエエとこなしに惨敗した丁汝昌(陸軍出身)ぐらいしかやっとらんし、「三国志」のハイライトの赤壁の戦では、魏の水軍は艦船の動揺を抑えるために船を鎖で繋いでかかっとる有様やからなあ。長江は瀬戸内海並みの幅があるいうたかて所詮は河川やし、波の高さは日本海に比べたら大したことあらへんやろう。せやのに魏兵は疫病に次々と倒れ、その挙句に火攻めを喰らって潰滅したことは周知の通りやが、こんなんで海上作戦なんかでける訳なかろうが。軍事漫談家井上和彦先生によると、航海演習から帰ってきた中国の艦船の中はゲロの海やそうやし、ホンマに実戦能力があんのか甚だ疑わしい。空母はあってもハリボテの可能性が高く、要するに大陸国家ならではの弱点がこれなんである。第三次黄海海戦は波高い冬にやりたいのう。




 のみならず、中国では「小日本マラッカ海峡を封鎖すれば干上がる」なんちゅう非現実的な議論が「微博」やらで堂々と罷り通ってるんやから呆れる。日本のツイッターやBBSで、んな荒唐無稽なスレッド立ててみィ、「お前ゆとりだろ」て言われるんがオチやで。この海峡は中国の領海にはあらへんのやし、フィリピンやインドシナ諸国どころか米国も同時に敵に回すことにもなんのによ。よしんば封鎖でけたとしたかて、ジャワとバリの間の航路かてあるし、最悪でもパナマ運河北太平洋廻りで欧米・中東からの物資は届く。逆に、日本列島でフタされとる中国の方が海上封鎖に弱いし、掃海能力も日本のそれに比べるべくもあらへん。細長うて輸送力の低い鉄道だけでは、軍事輸送どころか公称人口13億の民のための物資を輸送でける訳もあらへんのだ。ありとあらゆる自由を奪われた人民の議論はかくも空疎になるんかと感心せざるを得ん。




 一方で空軍力はどうか。戦闘機の数では日本は中国に及ばない上に、日本の主力機F-15Jは旧式化と老朽化が進んでるて言われ、これが中国系マスコミの流す「日本圧倒的不利」の論拠になっとるらしい。ところが、主力機のJ-7やJ-8IIはミグ21のコピーでしかなく、しかもこれは旋回性能が悪うて高速空中戦でないと威力を発揮でけん戦術戦闘機である。最新鋭の戦術機J-10かてF-16のパクリやろうし、その戦闘能力は多寡がしれてる。おまけに、日米の防空識別圏飛行をいとも簡単に許すようでは、地上からの支援も期待でけんやろうから、その戦闘力は恐ろしく低い可能性が高い。




 それだけやなしに、中国は長くココム(対共産圏輸出統制委員会)規制対象国になっとったさかい、特に旧式軍用機の電子装備が貧弱やねんな。函館のミグ25みたいに、バラしたら真空管出て来るかもしれへんぞ。今の新ココムに法的拘束力はあらへんのだが、日本の半導体大手では21世紀になってからでも共産圏への輸出は無条件に行ってへんねんやんけ。せやさかい、新鋭支援戦闘機Su-27や新型主力戦闘機のSu-30にしたかて、その電子装備は貧相なモンやで。実際、Su-27F-16の半分もせん安もんけの機体やねんぞ。こんなんがF-15JやF-2に勝てるちゅう説もどっか疑わしいし、世界の軍事評論家はどこに目ェつけとんのか。




 日本は原発テロには気ィつけやなあかんのやが、人民解放軍による核攻撃の可能性は低い。国土がほぼ全般的に苛烈な気候の大陸国家からすれば日本列島はパラダイスや。それに、中国人にとって垂涎の的である高速道路網や新幹線などのインフラを潰すやなんてまず考えられんし、自分らが居住することを考えとる土地に放射能ブチまけるアホはせんやろう。しかも、自国民よりも従順で優秀な日本国民は北京にとっても他に得難い人的資源である。東日本の日本海側で新幹線の通らん中都市は核ミサイルの標的になるかも分からんが、原爆では放射能が一瞬にして拡散するんで、福島やチェルノブイリみたいなことにはならん。ただ、敗色濃厚なってヤケクソで核弾頭つきIRBM(中距離弾道ミサイル)ぶっ放す危険性はあろうが。




 とどのつまり、日本は中国に負けることはまずあらへんと断言でける。とは言うたものの、WW2の大事な場面で日本軍は連戦連勝の驕りからミッドウェーで足を掬われてしもたし、ガダルカナルでも絶対にやったらあかん兵力の逐次投入の拙攻で負けた。軍隊は負けた次の戦争で目覚めるちゅうが、戦は勝たんと意味がナイ。勝った次の戦争でも勝利を期するためには、常に敵をしりおのれをしる謙虚な態度を取り続けることが必要やちゅうことや。