E-BOMBERのアホアホブログ

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(JR北海道脱線事故・その3)JRグループは分割民営化前からやり直せ

 今回の脱線事故の直接的な原因は「軌道狂い」て言われる、レールの歪みや軌間の狂いやそうや。




 その対症療法としてまず考えれるんは、軌道狂いが発生しにくい軌道に改良することや。木製枕木と犬釘でレールを固定する昔ながらの軌道は狂いやすいんで、PC(Prestressed Concrete)枕木を採用すれば軌道狂いは起こりにくなって保守も軽減されるが、今回の脱線事故はどうもPC枕木採用区間で起こったみたいなんで、もちろんこれだけでは不十分である。




 そこで、より軌道狂いが起こりにくいスラブ軌道の採用が現時点では最良の施策やなかろうか。新幹線ぐらいの高速走行せなんだら狂いはまず起こらんとされとるからの。騒音は激しなるけど北海道はあんまし人はおらんし、保守はコンクリ枕木よりもさらに楽になる。できたら本線だけでも立体化もして、凍上とかも起こらんようにするのがベストやろう。ほいでから、北海道は雪の影響も大きいんで、全区間的に雪害対策が必要なんである。全ての転轍機(ポイント)にスノーシェッド被したいぐらいやで。




 でもそんなん、JR北海道単独ででける訳もあらへんさかい、どっかからゼニ持って来るしかあらへん。せやけども、国や自治体も疲弊しとるし、税金の投入かてままならんやろうからのう。JR北海道は3千2百キロもの路線があんので、国家プロジェクト並みの態勢が必要なんである。




 それやったらもう、1987年にバラバラにされた会社をつなぎ合わして、もっぺん分割民営化以前からやり直すより他あらへんやろう。JR東海のリニア計画は無論のこと、旅客鉄道全社の経営にも影響は出るやろうが、リニアがでけたかて名古屋の経済が良うなるどころか、「ストロー効果」でむしろ名古屋の富が東京に吸い取られるだけやさかい、むしろこれは延期さした方がエエやろうて。ただ、完全民営化されて、国の軛から離れた本州3社をもっぺんひっつけるんは一筋縄ではいかんし、公開された株式をどないするかなど新たな問題が多数発生してまうが、JR北海道だけでも一時的に再度国有化して、他のJRグループ全社に共同出資さした上で第三セクター化するぐらい荒っぽい手法をつこてでもやらんとあかん。これをほっといたら、北海道だけやなしに全国の鉄道が潰滅してまう危険性すらあるからや。いや、もう既に日本の鉄道は衰滅の一途を辿ってるようにさえ見えるわい。




 ほんでから、国のインフラ投資は高速道路が主体で鉄道は脇に追いやられとるが、これも改めやんとあかんやろう。何でや言うたら、地方の経済圏はその地域の中心駅を核として形成されるんであって、駐車場や高速バスストップを中心に成長することはナイ。ららぽーとイオンモール見た分かるように、何千台も収容でける駐車場の整備には広大な土地と巨額の投資が必要やし、輸送力の小さいバスではバス停が経済の核にはならんからや。地域の中心駅の乗降客数が1万前後であることを考えたら、それを車やバスで置き換えるんがそもそもムリなんである。もっとも、日高振興局静内駅は500人台で、檜山振興局江差駅は70人しかおらんが。




 それに、幹線道路沿いに大規模商業施設がでけるんは本州とかと事情は一緒やけど、そんなんは概ね周辺地域の人々の利用に限られ、んなとこに道外からの観光客がゼニを落としてくれる訳あらへんのである。道外の観光客がバス乗るんは、旭山動物園宗谷岬行くとか特別な場合に限られよう。一般に、本州人にとって、人跡疎らでヒグマのおる北海道で鉄道駅から遠く離れることがコワイんである。


 せやから地域の足・観光客の足としての鉄道が必要なんやが、エンジンが非力でずっしり重い気動車列車が線形の悪い線路をノロノロ運転しとるようでは、人口密度低うて駅間距離が長い地域輸送の主役にはなれん。かっちゅうて、新幹線は秋田・山形・長野他の例に漏れず、地域を余計に疲弊さすだけやから絶対あかんのである。




 これはもう在来線高速化しか道がナイことが分かる。現在の技術水準やったら線形が良かって路盤がしっかとしとったら狭軌でも250キロ運転かて可能やろうし、ほしたら快速や普通列車もエエ線路の上をこれまでよりも速う走れるようなる。特急を高速で走らすためには単線区間やったら駅の副本線や交換設備を増設しやんとあかんようなるが、これが普通列車の本数増加にも資するんである。フル規格新幹線ではでけん芸当やでこれは。




 ほな、もう標準軌新線引いてしもた東北新幹線の盛岡以北とかはどないしたらエエんやろうかちゅうと、これはもう青函トンネル区間みたいに新幹線の軌道上に在来線の列車走らすしかあらへんやろう。元々在来線駅の前にあった集落は駅が遠なって不便なるけども、新幹線が走っとる路線が廃線なる可能性は低かろうし、地元にバス需要が発生することも期待でけるちゅうモンやで。夜行列車走らすんやったら、上下どっちかの線路を封鎖して軌道補修するか、思い切って複々線や1.5複線に線増することも考えられてエエやろう。




 秋田・山形新幹線については、当面の対策として、奥羽線田沢湖線乗り入れ区間を特急として走らすだけやなしに、普通列車に段落としして地域輸送のために走らすんである。中期的には、狭軌のまま残されたある新庄-大曲間を線形改良しつつ標準軌化して、秋田・山形特急ネットワークを形成さすんである。長期的には、これかて青函トンネル風に3線化した上でフル規格化するこっちゃろう。新幹線新幹線言うとるばっかりやったさかい地方はあかんようになったんである。




 ソフト面は、現在の距離逓増運賃制度を改め、極端な話、稚内から枕崎まで運賃5千円で行けるようするぐらいの荒療治が必要やろう。ほんでから、JR西の新快速電車並みの接客設備を備えた快速列車を全国に走らすねん。大阪-青森間の日本海縦貫線とか、山陰線や日豊線みたいな長大地方幹線には昼夜行快速列車を走らすのがエエやろう。それぐらいせえへんかったら高速バスや夜行バスには永久に勝てんよ。その代わりに、新幹線や特急の料金を値上げして、運賃値下げによる逸失利益を確保するんである。んでから、ケータイがあればどこででもきっぷが買えるようにして、無人駅からでも安心して乗車でけるようすんねん。




 こないしたら在来線も少しは賑わいを取り戻して、地方の幹線で快速や普通列車の増発もでけるようなるん違うか?今の鉄道会社に欠けてんのは「損して得取れ」「薄利多売」の発想やで。高い運賃でガラ空きの列車走らすよりも、安い運賃で定員乗車の方がエエに決まったあるやろうが。(しまい)