E-BOMBERのアホアホブログ

アホなことであろうが何であろうが、わしは書きたいことを書く。ガンバレ○神タ○ガース!

「新しいみんなの公民」もあかんかった(16)

 この教科書批判もいよいよ本丸の憲法関連のとこにまで来たか。




 法の構成(憲法-法律-命令・規則)についてはもちろん間違いはあらへんのだが、やはり実例を書いてやらんでは不親切やろう。例えば、わしが学部の授業で履修した「電波法規」を例に取ると、法律が「電波法」、命令が「無線従事者の操作の範囲等を定める政令」、規則には「無線従事者規則」その他があるちゅう具合である。何で「電波法令」を引き合いに出したかちゅうと、何もわしが元電波屋やっただけやなしに、中学生が初めて知りそうな法令は、第4級アマチュア無線技士試験の「法規」にも出題される電波法令やからや。実際、4アマは中学生レベルの国家試験やからな。因みに「法令」ちゅうんは「法律」とそれに付随する「命令」や「規則」の総称やな。




 「五箇条の御誓文」については「歴史」でも触れてんけど、これは明治憲法には全然ちゅうてエエ程に反映されんかったの。帝国議会は国家の最高機関である天皇の協賛機関に過ぎず、しかも官憲は平気で選挙干渉をやらかしとったさかいの。これでは「上下心を一にして盛に経綸を行ふ」ことなんざムリやな。せやからこれが「国政の指針」になったちゅうのは大ウソであり、この部分の削除を求める。明治憲法が制定当時に「内外ともに高く評価され」たんは事実やろうが、これが結果として公布56年後の敗戦の最大要因になったことは紛れもない事実であり、それを糊塗するんはブサイクなことである。




 明治憲法下の政治体制が日本を戦争に導いたかどうかについては議論の余地は残ってる思うが、少なくとも日本が先の大戦の敗戦国になった原因が明治憲法にあったことは明らかやろう。ちゅうのも、旧憲法では統治権を総攬するんは天皇てちゃんと書いたあったが、軍人らの浅知恵によって「責任が陛下に及ばぬように」するために責任の所在を有耶無耶にすることが習慣づいてしもて、それが勝ち目のナイ戦争に突入してまうことにつながったてとこやろう。要するに明治憲法の構造的な欠陥が敗戦の最大の原因ちゅうこっちゃ。




 とかく日本人は真ん中をしらんのんで困る。「中庸」ちゅう言葉は時には積極性を封じることのある害を孕んではおるが、物事を穏便に解決する知恵を持たんではこの乱世を乗り切ることもでけんやろう。わしは北京政府と平壌政府の崩壊を見ずには死んでも死に切れんのだが、何もジェノサイドを望んではおらんことはここに付け加えることにする。(つづく)