E-BOMBERのアホアホブログ

アホなことであろうが何であろうが、わしは書きたいことを書く。ガンバレ○神タ○ガース!

わしの鉄道事情大研究・飯田線

 豊橋から飯田・塩尻・松本を経て糸魚川に至る経路は、本州を鉄道で横断するのに最も時間がかかるルートや。それは単に距離が長いからだけでなしに、飯田線の線形の悪さと大糸線非電化区間の閑散とによる。もう間もなく飯田市にリニアが来るねんさかい、それに接続する鉄道がノロノロ運転しかでけんようでは落差が大き過ぎるで。理想的には、飯田線大糸線を高速化して、リニアの横糸に交わる縦糸にして、全国新幹線ネットワークに組み込むこっちゃ。

 

 せやけど、大糸線南小谷以北に廃線の危機があることを除けばまだどないかなるとして、飯田線を高速化ちゅうのは至難の業やで。本長篠までの豊橋近郊輸送区間までやったら手ェの付けようがあるけども、中部天竜天竜峡間はこれどっからどないしたらエエのんかさっぱり分からん。ちゅうのも、この峡谷区間はダム建設目的に敷設された訳やけども、その建造は難工事を極め、戦時とも重なって、現在話題の朝鮮人応募工・徴用工らを集め、日本人工夫を含めて多くの犠牲者を出しながら完成さした路線やちゅう話なそうな。

 

 せやさかいに、もしかここを線形改良しよう思ったらこれまた難工事になることは避けれん。飯田線のこの区間は縦に天竜川断層、横に中央構造線が走るややこしい地域やから、現代の土木技術の粋を集めたかて、どないもならんモンはどないもならん。掘鑿中のトンネルがワヤなってしもた煽りで「渡らずの橋」なってしもた第6水窪川橋梁(城西ー向市場間)こそがその生き証人て言えるやろう。仮に長大トンネルで抜けることが可能やったとしても、そんなんでは在来線としてのローカル輸送に貢献でけんさかい、在来線としての意味が減じてまうがな。わしがフル規格新幹線を好かんのはこれが理由なんやな。もっとも、飯田線はいわゆる「秘境駅」がようさんあることでも有名で、その閑散区間は1日乗客が1ケタの駅ばっかやねんけどな。

 

 ともかく飯田線の現状は線形がエエ言えるのんは、旧伊那電気鉄道が開業した天竜峡ー辰野間のうちの伊那福岡以北の区間だけや。豊川鉄道(吉田(現・豊橋)ー長篠(現・大海)間)と鳳来寺鉄道(長篠ー三河川合間)の手ェに成る区間は豊川までの複線区間を含めて地方交通線レベルやし、三信鉄道が建造した残り区間などは軽便鉄道級の線形の悪さで、線路の脆弱さとも相俟って、振り子機能のあれへん373系特急など高速に走れる訳があらへん。

 

 改良策として考えれるんは、豊橋本長篠間の近郊輸送区間天竜峡伊那福岡間の線形改良を行うことやろうな。特に飯田付近は飯田市中心部の周囲を半周するような線形の悪さなんで、各停はエエけども特急・急行は伊那八幡元善光寺間に特急用短絡線を設けてでも高速化したなるな。ただ、元善光寺附近にリニア中央新幹線の駅がでける絡みがあるんで、それを考慮しつつ国道159号の地下に短絡線を掘るのんが現実的やと思う。

 

 同様に、下平ー伊那福岡間も一部地下化しつつ、駅位置の変更を含めたルート変更も考えた方がエエかもしれんの。ただ、駅位置の大幅な変更は地元民に新たな負担を強いることにもなるんで、希望者の転居を支援するなどの対策も必要やろな。んでから、伊那新町から別線を分岐(分岐ちゅうてもこっちが本線)して、中央東線信濃川島方面へ辰野を経由せんと直接乗り入れでけるようにしたいの。ローカル列車は従前の通り辰野乗り入れでエエけどな。

 

 こないすることで、中部天竜天竜峡間はしゃあないにしても、それ以外の区間スーパー特急走らせれるようにすることは一応は可能やろう。後は篠ノ井線大糸線を高速化したら、飯田市糸魚川市を結ぶ狭軌新幹線の完成やで。あとは中部天竜天竜峡間の閑散区間に線路専用DMV(デュアルモードビークル)を走らして、特急も振り子にすれば、どないか恰好はつくかちゅうとこやな。

 

 わし個人的な考えでは、東海道・山陽・東北と上越新幹線高崎以南以外はフル規格にする必要なんぞなかった思う。「山形・秋田新幹線」なんか失敗例の見本やろう。60年代はともかく、90年代以降やったら、狭軌鉄道でも新幹線並みの速度で走れるような技術は十分にあってんけども、角さんを筆頭にええかっこしいの政治家のパフォーマンスでもって全国にいらんもんをこさえてしもたちゅうのが実情やで。もうこういうことは九州新幹線長崎ルートで打ち止めにすべきや思う。逆に北海道新幹線についてはリニア化せんと意味ナイように思うがどないやろか?(しまい)

 

 次回から名鉄に入る予定や。

わしの鉄道事情大研究・豊橋鉄道

 静岡に静鉄、浜松に遠鉄と来て、豊橋にも豊鉄アリや。豊橋政令市とは違うけども三州東部の中心都市で中核市でもある。その豊橋市には今や全国的にも珍しい全線路面区間の電車(東田本線(あずまだほんせん);市内線)が走る。

 

 この路面電車は急曲線を物ともせず走り、井原から同線運動公園前支線に入るときに曲率半径11m(R11)を曲がることや、冬には車内でおでんが食える「おでんしゃ」で有名や。しかもこの市内線、井原まで7分ヘッドで走るさかい、その頻度は大都市地下鉄並みや。地方都市でもどっこい生き残ったある路面電車はエエもんやなあ。

 

 一方、渥美半島方面へ行く渥美線(鉄道線)も、地方中小私鉄ながら、ほぼ終日15分ヘッドで運転するなど、豊橋三河田原両市民の生活の足として定着したある。渥美線は戦争の影響で三河田原ー黒川原間が不要不急路線として軌条が撤去され、戦後復活することなしに廃線なってしもたんは至極残念で、戦争なかりせば、最終的には伊良湖岬まで延伸されとったんやなかろうか?

 

 これらの路線を運用すんのが名鉄連結子会社豊橋鉄道やけども、決算だけでなしに、線路も名鉄名古屋本線と連結して欲しかった。まあこれも長期的な課題になるやろな。

 

 それにや、豊橋伊良湖岬間には国道42号や同259号も走り、前者は航路を経て鳥羽に通じ、後者は豊橋ー田原ー伊良湖間のバス路線(豊鉄バス)として機能したある。渥美半島にはこれら国道沿線に集落が点在しとって、田原以西でもそれなりに鉄道のローカル輸送が成り立ちそうな雰囲気がある。これに加え、豊橋伊良湖岬ー鳥羽(中之郷)間を高速鉄道と高速艇とで結んで、第二国土軸の一環に加えることがでけたら、渥美線は地方鉄道から幹線鉄道に進化する。さらには、神島と答志島とを橋脚とした鉄道橋を架け、線路を参宮線につなげたら、渥美線狭軌新幹線に大化けするで。まあそんなん豊鉄単独で成り立つ事業とは違うけども、名鉄豊鉄の他に国や愛知県・三重県JR東海JR西日本が共同でかかれば、決して夢では終わらん思う。これも長期的課題としたいの。

 

 でもまあその前に、渥美線の当面の課題を挙げることにする。この路線は地図で見る限りは線形が良さそうなんやけど、実際は急曲線が連続する軽便鉄道級の路線で、電車が思うようにスピード出せん。せやけど、線形改良したくとも、沿線は結構建て込んどってそれもおいそれとは行きそうにナイ。まあまずは次の中期的対策を行うために、経営合理化を徹底するぐらいしか手ェはなさそうや。

 

 中期的には複線化準備工事をしたいとこやけども、豊橋市内にそんな用地はなさそうや。そこで、一部区間で路線を移転して、国道259号の地下を掘ることが考えれるな。踏切があるとスーパー特急は走れんので、地下化と立体化を徹底さす。複線化は橋が架かってから行い、最初は単線運転とする。

 

 長期的には鳥羽まで橋を架けもって、東海道線東京方面からの直接乗り入れを可能にするために二川附近から渥美線への連絡線を造り、東海道線からスーパー特急を直通運転さす。この列車は橋を渡って参宮線紀勢線亀山経由で関西線に乗り入れ、奈良からJR難波や和歌山へ向かわす。これで本州までの第二国土軸の完成やな。こっから先、友ヶ島水道にも橋が架かれば、第二国土軸は淡路島を経由して四国へと延伸する。

 

 渥美半島の先には志摩半島だけでなしに、関西・四国・佐田岬半島から佐賀関半島を経て熊本・長崎までの道がある。豊橋にはその道の玄関口になる可能性があんのやさかい、着々とその準備を始めたエエのやなかろうか。もっとも、東海道線の直通運転がでけるようなったら、豊橋市は通過してまうやろけどな。(しまい)

 

 次回は飯田線の予定や。

わしの鉄道事情大研究・遠州鉄道

 静岡に静鉄あれば浜松に遠鉄あり。この静岡県下の2大政令市は何かと比較されることが多い。「平成の大合併」前後ともに都市規模は浜松の方が大きいけども、全国的な知名度ではやはり静岡市の方に分があるんは、東京文化圏の東端に位置することもあってしゃあないわな。

 

 せやけども、浜松は東京と大阪のほぼ中間に位置(せやから、浜松のうなぎ駅弁に、「このうなぎは東京風に背開きにして大阪風に油抜きしやんと焼き上げた」て書いたあったな)し、しかも名古屋にも近い地の利があって、多くの工場が立地するようなってんな。遠州鉄道の鉄道線(西鹿島線赤電車)が輸送人員を伸ばしたあるのんも、恐らくそれと関係あるんやろうな。

 

 遠鉄鉄道線は全線単線の地方中小私鉄ながら、昼間12分毎の運転を行っとって、中小鉄道運営の見本のような路線やな。しかも、路線付け替え・立体化・車両新製などを継続して行って来た結果、83年から90年にかけて全線所要時間を11分短縮することに成功したある。乗客が増えてるのんには、単に浜松の都市規模が大きなった以外の要因があることが分かるやろう。こないした努力が続けれるのには、やっぱし浜松に勢いがあることと無縁とは違うとも思うけどな。

 

 ただ、遠鉄にももちろん課題はある。終点の西鹿島で接続する天竜浜名湖鉄道天浜線沿線客を十分に集められてへんことがそれや。天浜線沿線は西鹿島以外では過疎化とモータリゼーションが進行して、わざわざ西鹿島乗り換えを要するようなことはせえへんようなった。これは過去に行われとった遠鉄の遠江二俣(現・天竜二俣)及び遠江森(同・遠州森)への乗り入れが、利用客の漸減によって廃止されてしもたことから窺い知ることがでける。

 

 二俣乗り入れを復活するにしても、遠鉄線鉄道線が現状の全線各停運転のままではあかんのではなかろうか。そこで、中長期的課題としては、鉄道線で急行運転でけるようにすることが考えれる。天浜線が毎時1往復してることを考えたら、遠鉄も最低毎時1往復の急行運転でけるような地上設備が欲しい。例えば、新浜松と西鹿島のほぼ中間に位置する遠州西ヶ崎を島式ホーム2面3線化して、さらに西鹿島の構内配線を変更すれば、各停12分ヘッドの運転頻度を確保しつつ緩急接続がでけるようになるやろう。急行はこの他に浜北と天浜線二俣本町にも停車する。また、高架区間を手始めに、全線の最高速度の引き上げも課題になるやろな。

 

 やっぱし鉄道はそれが地方鉄道やったとしても、でけるだけスピード出して走った方がエエ。そないすることで、これまで利用せえへんかった客層をゲットする可能性が拡がるねんからの。遠鉄のさらなるレベルアップを期待するで。(しまい)

 

 次回は豊橋鉄道の予定や。

わしの鉄道事情大研究・天竜浜名湖鉄道

 国鉄二俣線は、海岸に露頭した東海道線を軍部が嫌うて、そのバイパスとして建造されたとされる路線やと聞く。実際に敵の艦砲射撃受けたことはあれへんかったが、東南海地震揺って東海道線が不通なったときとかに迂回路線として機能したことがあったそうな。

 

 せやさかい、国鉄分割民営化直前に二俣線を受け継いだ天竜浜名湖線天浜線)には、旅客・貨物輸送ともにそのバイパスとして存続さすことが必要て考える。災害時だけとちごて、ダイヤが乱れたときには普通貨物列車を天浜線に逃して旅客列車・特急貨物列車を優先的に平常ダイヤに戻して行くのんに使うねんな。天浜線は駅構内配線が長い目に取ったあるさかい、かなりの長編成列車も入線でけるしの。

 

 ところが、天浜線は線形は比較的エエ亜幹線レベルやけれども、重軌条化が遅れてしかもPCまくらぎ化も進んでへん。ほんでまた東海道線よりも勾配がきつい。こんなんではDF200の入線なんかでけんし、DD51の徐行運転が関の山やろう。おまけにポイントも多くは両開きで番数が低いさかい、駅構内進入時の減速で貨物列車も思うようには走れん。天浜線には課題が多いことが分かるわな。遠からぬ将来、交流区間や非電化区間にも自由に入線でける機関車や電車がでけることは十分期待でけるけどの。

 

 せやさかいに、当面の対策としては、分岐器の番数上げと重軌条化・PCまくらぎ導入による駅通過速度向上を、保線作業の一環として着実に進めることぐらいしかあらへんやろな。天竜浜名湖鉄道国鉄からの転換路線で決して経営状態が楽なことあれへんのやから、これらの作業を一気に進めるにはムリがあるんでな。

 

 中長期的には、過去に行っとった遠州鉄道の乗り入れの復活やな。遠鉄線に気動車ハイブリッドカーを導入して、天竜二俣まで乗り入れるねんな。天浜線掛川新所原経由豊橋方面への求心力があんまし強いことあれへんで、西鹿島乗り換え浜松方面への求心力もあるさかいの。季節的にはフルーツパーク・三ケ日方面への乗り入れ策もあるやろうから、西鹿島スイッチバックでけるような構内配線変更も必要なるやろな。ただ、これは過去に利用が振るわんようなって廃止された。その原因は遠鉄側にもあったんで、それは次回の遠州鉄道の項目で触れることにする。

 

 その他の対策としては、静岡や豊橋へのアクセス向上のために、東海道線島田や豊橋へ片乗り入れすることも考えれるな。せやけども、東海道線全線で毎時2本の快速が走るようなったら、天浜線をその快速に接続さしたらエエ訳やしな。ただ、現状のJR東海にその動きがナイんで、島田や豊橋に途中駅通過で乗り入れさすこともしゃあないとは思うが、それやと天浜線の所要車両が増えてまうしな。

 

 天浜線は車窓風景が美しく、しかも沿線には各種の歴史遺産が数多く残ったあるだけでなしに、天浜線の構造物そのものが国の文化財に指定されたある。1日フリー乗車券も発売されたあるし、天気のエエ休日に乗りに行きたい路線ではあるな。(しまい)

 

 次回は遠州鉄道の予定や。

わしの鉄道事情大研究・大井川鐵道

 東海道線金谷駅の一隅にある1面1線のホームに大手私鉄で過去に見たことある電車が停まっとったら、それが大井川鐵道の電車や。新金谷まで行ったら、運が良かったら蒸気機関車牽引の旧型客車列車が見れるやろう。

 

 大井川鐵道はJRや大手私鉄で廃車なった車両の譲渡に頼ってどないか経営を保っとったものの、沿線人口の流出で定期利用客が激減し、その収益の9割が観光客による不定期収入になったある。これは一応観光地として全国的に周知されたことによる効果と見ることがでけるものの、連続して単年度赤字を計上するようなってしもたあって、やっぱし鉄道事業を支えれるだけの基盤とて磐石とは言えん。

 

 ウィキの解説によると、高速乗合バスで死傷事故が立て続けに起こったことに起因する高速乗合バス運行距離規制強化の煽りを喰って、大井川鐵道に乗る目的の日帰り客のバスによる入り込みがでけんようになって、それが経営環境悪化につながったそうや。もしそうやとしたら、大井川鐵道が自力でその入り込みがでけるようにしやんとあかんことになるな。つまり大井川本線の高速化や。

 

 とは言うたものの、赤字経営大井川鐵道に線形改良や路盤強化に必要なカネを捻り出せる筈もナイ。静岡県静岡市島田市榛原郡川根本町自治体にしても出せるカネには限界がある。

 

 ちゅうことで、やっぱしこの路線でも線路専用版DMV(デュアルモードビークル)にご登場願うしかあらへんことになる。幸い、大井川本線は全線電化されたあるんで、ステンレス車体に大出力主電動機とロングアームパンタグラフを搭載したDMVを投入して、千頭までの高速運転に就いてもらうしかナイやろな。でけたら車体傾斜制御・トラクションコントロールシステム・自己操舵台車をも搭載して、線路等級の低い区間を高速で疾走してもらいたいの。この列車を急行として毎日8往復してもろて、どないかして新幹線+東海道線快速+大井川本線急行で、冬至の日没までに井川を出発する井川線の終列車で首都圏や関西圏まで行って帰って来れるようにすんねんやんけ。夏季には臨時列車走らすのもエエわな。

 

 問題は千頭ー井川間の井川線トロッコ列車区間やな。長島ダム建設のため水没した区間の新線付け替えの影響で90‰の急勾配区間になったアプトいちしろー長島ダム間に国内唯一のアプト式電気機関車牽引区間があることは観光資源としても特筆に値するものの、元は軌間762mmの軽便鉄道やったさかい車両限界領域が狭いんで、大井川本線で走ってる車両の乗り入れがでけん。せやけど、井川線の車両限界に合わしたハイブリッド4WD仕様の線路専用版DMVを投入すれば、アプト式の電機牽引運転区間を挟んで金谷ー井川間直通運転も現実になるど。これを特急として走らせば、1日の往復数も稼げるんやないやろか?

 

 観光で生き延びる必要のある大井川鐵道やさかい、そのためにやるべきことは他のローカル線とはかなり違う。大手が使い古した車両の見本市であることもそれなりに客寄せにはなるやろけども、それはかなりコアな鉄ちゃんだけで、もっと一般的な客集め方法を探る必要を感じる。それにや、古い車両は電気を喰うさかい、結構運転費用がかかる。んで、費用を抑制するには低速で走らなあかんようなって、それがまた地元客の不評を買うことになるやろう。やっぱしここは、ランニングコストの低いもっと速い車両を導入して、地元客にも利用してもらえるようにせんとあかんのと違うやろか?(しまい)

 

 次回は天竜浜名湖鉄道の予定や。

わしの鉄道事情大研究・静岡鉄道

 投資家からは配当が渋いんで「しぶてつ」て綽名されとる静岡鉄道やけども、その呼び名通りの渋い鉄道運営を続けてるて感じがするでホンマに。まあ良う言えば堅実経営なんやけれども、それでも来るべきクルマの完全自動運転時代に生き残るためにはこのままでは将来への展望が開かれんのと違うかな?

 

 大昔は静岡・清水各市内線や御前崎附近にまで路線を持ってた静鉄も、クルマの発達によって今や新清水ー新静岡間11kmだけで、こんなんでは配当が渋いんもしゃあないかて思う所ではある。その一方で静鉄グループとしてはしずてつジャストラインが高速バスを東京・中部国際空港・大阪方面などへ走らすなどそれなりに積極的な経営を展開してはおるけれども、それだけでは弱いやろう。

 

 やっぱし、鉄道事業者であるからには高速な鉄道を走らしてクルマに対抗することを考えんとな。そこで、静鉄静岡清水線がほぼJR東海道線の清水ー静岡間に並行して走ったあることに鑑みて、同区間複々線化に参画するちゅうのはでや?つまり、静鉄京浜東北線の静岡版にしてまうねんやんけ。

 

 まず、JR清水ー静岡間を方向別複々線化及び完全立体化して、内側線に静鉄各停を走らすようにする。ほんで、静鉄の旧駅附近に2両対応のホームを設け、清水・草薙・東静岡で緩急接続でけるようにする(東静岡と長沼は統合する)。静岡清水線の旧線は春日町新静岡間を残して全廃し、同区間区間運転列車を走らす。なお、静岡と新静岡は大阪と北新地みたいに一部同一駅扱いにして、定期乗車の利便性向上を図る。静鉄各停は東は興津まで、西は用宗・焼津・島田まで片乗り入れする。

 

 営業収益に関しては、例えば静鉄単独駅の売り上げについては全部を静鉄の収益として、清水・草薙・東静岡・静岡各駅については売り上げの所定の比率に基づいて分配すんねん(営業キロ数や運賃計算方法は両社共通とする)。中長期的には、興津ー清水間に静鉄単独駅を複数設けて、興津までを静鉄第三種鉄道事業者として運営し、同様に静岡以西区間についても、静鉄が袋井・磐田・浜松まで第三種鉄道事業者として乗り入れることも考えれるな。ほしたら興津ー浜松間に京浜東北線が走るんと一緒の効果が期待でけて、東海道線普通を全列車快速化でける。このJRと地方私鉄の共存を図る手法は全国各地で応用可能で、例えば高山線岐阜ー鵜沼間と名鉄各務原線名鉄岐阜新鵜沼間との共同複線電化とかが考えれるやろう。

 

 鉄道は今や成熟産業に分類されとるが、これからの狭軌鉄道でもより高速性能の高い列車が開発される可能性があるんで、決してそうとは違う思う。ましてや斜陽産業やナイ。ただ、静鉄のように地域輸送に徹した経営だけでは斜陽産業と見られたかてしゃあない。ライバル同士が鎬を削る争いがでけるのは京阪神間など一部の地域だけなんで、これからは共存共栄の道を模索すべきやあるまいけ?(しまい)

 

 次回は大井川鉄道の予定や。

わしの鉄道事情大研究・身延線

 日蓮宗総本山で日蓮開山の身延山久遠寺日蓮正宗総本山富士大石寺(開山は日興)が沿線にある身延線だけに、特急「ふじかわ」は高齢者が多く利用するそうな。

 

 せやけど、その特急も身延線富士宮ー身延間はもう特急と言えるようなスピードが出んぐらい線形が悪い。大規模な線形改良工事が必要や思うが、ナンボ経営状態がJRグループで一番エエJR東海と雖も、リニア中央新幹線建設中でもあるし、在来線で特急が走る線区を他にもようさん抱えたあるし、これはもう車両でどないか対応するしかあんめえ。

 

 つまり、中央西線特急「ワイドビューしなの」で稼働中の神領車両区所属の383系電車の後継車両が投入されたとしたら、余剰になった383系を静岡車両区へ玉突き転属して「ふじかわ」に充当すんねん。ほんで373系東海道線快速の指定席券か乗車整理券で乗れる車両に使うか、それとも伊勢鉄道参宮線が電化したら快速「みえ」に起用するとかが考えれるな。

 

 一方の普通列車やが、セミクロス席仕様の313系ちゅうのがイマイチやな。冒頭でも書いたようにこの線区は高齢の乗客が多いんで、でけたら座席数の多い京阪神的オール転換クロス席が望ましいの。同様の理由でトイレは全車両に設置すんのが理想やな。それに、普通列車の速度が低いままやと特急の運転にも支障すんので、身延以南については普通列車にも振り子とは言わんが車体傾斜制御つき車両を走らすことを検討して欲しいの。

 

 中長期的には全線に亘る線形改良を行って、「ふじかわ」をスーパー特急にしてまうこっちゃな。リニアが開業して東京ー名古屋が1時間で行けるようなるのんに、静岡ー甲府間が2時間以上かかるようではあまりに落差が大き過ぎるで。でけたら西富士宮ー稲子間にスーパー特急専用短絡線を設けてスピードアップを図るねん。ほしたらまあまあ速なるやろし、芝川まで普通列車の増発もでけるようなるで。

 

 あと考えれるのんは、富士川の対岸(南アルプス市など中巨摩地方)へのアクセス支線の建造やけども、歴史的な経緯からしても、中央東線竜王甲斐市)から出すのんが適切やろかな?これを市川大門まで延伸して「南アルプス環状線」として運行さすのんもオモロイかもしれんが、このままでは採算が合いそうにナイんで、リニア駅(小井川常永間附近に建設予定)を身延線乗り換え可能にするとかの方策も必要やろうな。(しまい)

 

 次回は静岡鉄道の予定や。